主人公は天井を仰ぎながら「幸せの価値」について考えていたのでしょう。
今までは、6畳の部屋にエルマと一緒にいました。
しかし、エルマがいなくなってしまったことによって、主人公には時間ができたのです。
その時間に主人公は働いて、60000円の給料を得ることができました。
主人公がエルマと住んでいた6畳の部屋の家賃は、56000円。
主人公の給料から家賃を引くと、4000円しか残らないのです。
エルマを失ってしまった主人公の時間の価値は、4000円しかないのでしょう。
エルマがいなくなってしまったら、主人公には4000円しか価値がないことになってしまったのです。
想い出
エルマを失った自分には、4000円しか価値がないと思っている主人公。
1人、寝転びエルマと過ごして時間を思い出している様子が窺えます。
主人公はきっと、この狭い部屋でエルマと食事をし、寝床を共にしたのでしょう。
そんな当たり前だった日々を失ってしまって、心に大きな穴が空いてしまったのです。
主人公はエルマとの時間を思い出すことで生きているのでしょうか。
冷めたコーヒー
冷めた目で愛を語るようになっていた
冷めたコーヒーも相変わらずそうなんだ
嫌いだ
出典: 詩書きとコーヒー/作詞:n-buna 作曲:n-buna
エルマがいた頃は、エルマが温かいコーヒーを用意してくれていたのでしょうか。
エルマを失い、コーヒーは冷め、主人公の心までも冷めてしまったのかもしれません。
その冷めたコーヒーには、冷めた目をする自分が写り込んでいたのでしょう。
エルマのことを想いつつも、失ったことによって自暴自棄になってしまったのです。
独特なサビ
わからないこと
わかんないよ わかんないよ
わかんないよ わかんないよ
想い出になる 君が邪魔になっていく
出典: 詩書きとコーヒー/作詞:n-buna 作曲:n-buna
いよいよサビに突入していきます。
主人公は一体何がわからないのでしょうか。
主人公は、エルマのことを想っていて忘れたくはないのです。
しかし、忘れなければ前に進めません。
忘れようとすればするほど、記憶の中のエルマが邪魔をするのです。
愛おしい人を邪魔に感じてしまう複雑な思いが主人公を困らせているのでしょう。
歩き方
わかんないよ わかんないよ
わかんないよ わかんないよ
わかんないよ
上手な歩き方も
さよならの言い方も
出典: 詩書きとコーヒー/作詞:n-buna 作曲:n-buna
今度の「わかんない」は、歩き方がわからないようです。
歩き方とは一体何のことを指しているのでしょうか?
この歩き方とは、「人生」のことを指しているのでしょう。
これから、どう生きていけばいいのか。
エルマを失って、自分をも見失いそうなのです。
今まではエルマが主人公の生きる道を照らしてくれました。
しかし、これからは1人で道を探していかなければならないのです。
さらに、「さよなら」をする方法もわからないのです。
どうすればエルマを忘れられるのか。
エルマを忘れる方法もわからず、忘れられないまま困っているのです。
忘れたくても、エルマは大切な人。
だから、主人公は「わかんない」のです。