熱のない痛みと優しさで
染まる 濁る 独り言の世界
お願い 本当の気持ちを ねえ教えて

出典: Sissy Sky/作詞:aireen 作曲:Tomohiro Akiura

「独り言の世界」というのはどことなくTwitterを思わせます。

若い人がよくやっているものの象徴ですね。

いきなりオンラインツールの話になりましたが、これも友情と恋心の間で苦しんでいる内容に変わりありません。

本当にTwitterのようなツールを、今ここでやっているわけではないように思えます。

友人といつまでも表面上の友情を続けているという、今の状況をツールにたとえているのではないでしょうか。

主人公は先程、友人に本心ではない優しい慰めの言葉を送っていました。

熱がないのは本心ではないからです。

無機質に画面に映し出される、ツイートの文字のようなものでしょう。

こんな嘘か本音かも分からない言葉ではなくて、主人公は確実な「本当の気持ち」を知りたいのです。

それは誰の気持ちなのでしょうか。

友人か想い人か、それとも自分自身?

これも色々な解釈のし方がありますね。

誰にも見えない涙

群青散って もうタイムライン
リアルじゃないんだって?
透明に 落ちる涙
誰の目にも見えていないんだ

出典: Sissy Sky/作詞:aireen 作曲:Tomohiro Akiura

こちらもTwitterを思わせる歌詞です。

「群青」は鮮やかな青のことですし、「タイムライン」もいかにもという感じ。

しかし今目に見えているもの(歌詞でいう「タイムライン」)は、情報が古すぎるようです。

平たくいうと、状況は主人公の認識よりも早く進んでいるということでしょう。

友人と想い人の仲が接近しているとか、そういうことかもしれません。

それに気付いて、主人公は静かに涙を流します。

本当に流しているのではなくで、心の中で泣いているのでしょう。

だから流している涙は「透明」であり、「誰にも見えていない」のです。

君を探して

空に叫んでみたって 返事はない
言葉の裏で 膝を抱えてる声探して
いま すぐほら 会いに行くから

出典: Sissy Sky/作詞:aireen 作曲:Tomohiro Akiura

ただ何もない場所で叫んでも、その答えが返ってくることはありません。

この「空」は、Twitterのタイムラインのようなものなのでしょう。

ですが本当は傷つき落ち込みながらも、必死に強がる人もいます。

その声を探し当てて、その人のもとへと向かおうとする。

これは主人公ではなく、宮川さんご自身が主人公のようなリスナーに向けたメッセージではないでしょうか。

その探し当てる「声」とは、TwitterやSNSに寄せられた人々の言葉でしょう。

SNSを通じてファンと交流している、宮川さんらしい歌詞ですね。

恋心と友情の狭間

恋と友情、どちらをとるか。

これはあまりにも苦しい選択です。

友達はあくまでも主人公に恋愛相談をしているようですが、自分の想いを我慢している主人公は辛いでしょう。

にっちもさっちもいかない状況に対して、主人公はどうするのでしょうか。

耐えきれなくなったら

「終わりにしたい」なんて
投げやりになって 私が壊れたら
まだよりどころ探し 続けるあの子は
どんな顔するだろう

出典: Sissy Sky/作詞:aireen 作曲:Tomohiro Akiura

友達と同じ人が好きなのに、友情も捨てきれずにいる主人公。

相当我慢し続けているはずです。

歌詞を見ていると、正直結構しんどい状態なのでしょう。

もういっそ、この歌詞のように全部明かして爆発させたいのかもしれません。

「私もあの人が好きなの」と伝えられたらどんなに楽だろうか、と主人公は考えています。

ただし、それをすれば間違いなくこの友情は崩壊しそうです。

友人にとって、主人公は相談相手として頼りになる存在なのでしょう。

相談相手だと思っていた親友が、実はライバルだったと分かったら。

どんな行動に出るかなんて想像もつきません。

4行目の「どんな顔するだろう」はまさにそのことを述べていると思われます。

共感のふりをした攻撃

「ちょっとわかるよ」なんて
無理矢理な共感 適当な相槌
優しいふりで包み隠した ナイフを 向けるかな

出典: Sissy Sky/作詞:aireen 作曲:Tomohiro Akiura