「Slumberland」とほとんど逆の意味で衝撃的なのが「The hole」。

音数が少なく、凝りまくったサウンドも排除され、シンプルなラブバラードに仕上がっています。

一般的には王道かもしれませんが、King Gnuにとっては新境地という位置づけです。

「Flash!!!」と「Prayer X」のように両極端な曲を並べて、バランスをとっているのでしょう。

それにしても井口理さんの歌声は、本当に耳元でささやかれているかのように響きます。

たくさんの人に届けたい曲でありつつ、1対1の個人的なやりとりに聴こえるところが凄いです。

メンバーの良さを誰よりも知っている常田大希さんが引き出した魅力といえるでしょう。

「Slumberland」でやらかす常田大希さんの傷口になるのが「The hole」の井口理さん……。

そんな構図も見え隠れします。シンプルなドラムも素敵!

番外編

令和の音楽シーンに革命を起こしたKing Gnu。

生きる伝説と称されている彼らの魅力を物語る曲は、まだまだあります。

ここでは、上記で紹介しきれなかった曲を解説していきます。

昭和の名曲を色鮮やかに

【King Gnu(キングヌー)】おすすめ人気曲ランキング10選!ヤバすぎるミクスチャーロックを厳選の画像

先ずは、「飾りじゃないのよ涙は」。

井上陽水さんのトリビュートアルバム井上陽水」に収録されています。

こちらの楽曲は、数多くの有名アーティストがカバーしてきた名盤です。

鬼才集団のKing Gnuは、ディスコサウンド調にブラッシュアップ。

昭和レトロの雰囲気と彼らのオリジナルセンスが融合しています。

どこか懐かしい雰囲気が残っていながら、斬新かつ革新的。秀逸の一言に尽きる。

以下の記事で原曲の歌詞を解説しているため、ご一読ください。

80年代の伝説のアイドルといえば、中森明菜。彼女は正統派アイドルの時代を一変させ、そのクールな表情でお茶の間を虜にさせました。そんな彼女がリリースした【飾りじゃないのよ涙は】は、代表曲の1つに。作詞・作曲はシンガーソングライターの井上陽水が担当。そんな気になる曲の歌詞を解説します!

心の葛藤を粒だて

次は、「壇上」。

タイアップ曲がズラリと並ぶアルバム「CEREMONY」の終盤に収録されています。

実は、こちらの曲。

一気にスターダムを駆け上がったことに対する常田大樹さんの心の葛藤が映し出されているのです。

溢れる才能を持っているが故の栄光挫折

複雑な胸中が切ない歌声から感じ取れるバラード曲です。

落ち込んでいる時、この曲がそっと寄り添ってくれるでしょう。

歌詞の解釈が気になる方は、以下の記事に目を通してください。

King Gnuにとって3枚目のアルバムである『CEREMONY』。アルバム収録の予定がなかったはずなのに、入れてみたら1番話題を呼んでしまった楽曲が、今回ご紹介する『壇上』です。ファンを驚かせた、その歌詞が持つ意味に迫っていきましょう。

ゲーム「ロマンシングサガ」の世界観にピッタリ

続いては、「ユーモア」。

2019年12月、アプリゲーム「ロマンシングサガRS運命に踊れ」のCMソングに起用された話題曲です。

「壇上」と同じく、アルバム「CEREMONY」に収録されています。

リズミカルなメロディーは、ゲームの世界そのもの。

壮大な物語の始まりを伝えているようです。

ネット上には、CMの放送開始直後から「マジで性癖に突き刺さる」と称賛のコメントが数多く寄せられていました。

歌詞の意味は、以下の記事でチェックしてください。

凝ったサウンドと耳なじみのいいメロディが融合した名曲「ユーモア」。歌詞にもKing Gnu(キングヌー)らしい上質なおもしろさが詰まっています。暗い気分や正体不明の願望を吹き飛ばしたいあなたにおすすめ!深掘り考察をご堪能くださいませ。

“愛”を感じさせてくれる

続いては、「Overflow」。

家入レオさんの6thアルバム「DUO」の制作に伴い、彼女と常田大樹さんが初のタッグを組んで完成させました。

彼女に提供した曲をセルフカバーし、アルバム「CEREMONY」に収録しています。

矢継ぎ早に紡がれるの言葉。

その1つ1つが誰かを愛する気持ち、音楽に熱狂する心、色々な愛の形を想像させてくれます。

奥深い世界観を満喫したい場合には、以下の記事に目を通してください。

J-POPとファンクの融合が痛快な「Overflow」。King Gnu (キングヌー)3枚目の濃密なアルバム「CEREMONY」の中でこの曲が好きな方も多いでしょう。雁字搦めになっても見出したい「本当に大切なもの」とは?愛にあふれた歌詞を徹底解説します。