妄想しすぎた自分のことを「化物のような僕」と表現しています。
MVでも化物の正体のような存在が頭の中から飛び出していました。確かに現実と妄想は別物。
その区別はしっかりできているので、妄想だらけの自分はまるで化物みたいと感じるわけです。
「即席の~」も「化物」もサイダーガール独特の表現。ただ思春期にありがちな状況でしょう。
好きな人のことを考えすぎるとおかしくなっちゃうよ!というメッセージとも解釈できます。
妄想はショータイム?
流し込むのはサイダー?
辿り着いて ドアを開けて
喉の奥に流し込んで
あっという間に
終わってしまったよ
今日のショータイムも
出典: 化物/作詞:フジムラ 作曲:フジムラ
妄想のことを「即席の願い」と言い換えたうえで、飲み込むとか流し込むなどと続きます。
これはすべて爽快感&儚さの炭酸系、つまりサイダーをイメージした言葉遣いと言えるでしょう。
シュワシュワと発泡しますが、泡はやがて消えてしまいます。さわやかですが、儚いということ。
好きな女性のことを考える妄想も、思春期ならではと考えると、ある意味さわやかな話でしょう。
しかし妄想なので現実感はありません。儚いですね。この好きな女性の妄想こそがショータイム。
帰宅してサイダーを飲むかのように、楽しい妄想の時間もすぐに終わったということでしょう。
片想いの悩みが切ない
繰り返す妄想…
もう!
毎晩君の声に胸を焦がしてるの
単純すぎる僕は
また気付けば此処にいる
出典: 化物/作詞:フジムラ 作曲:フジムラ
妄想のなかで好きな女性の声を聞くという意味でしょう。あくまでも実際の会話ではありません。
本当は想いを寄せる人と話したい、でもできない、だから妄想のなかで話をする……ということ。
現実と妄想の区別はついているものの、嬉しくなって妄想を続けてしまうのかもしれません。
たとえ妄想のなかでも好きな女性の声が聞けたらドキドキしてしまうのでしょう。切ないですね。
さらにサイダーガールの歌を聴くファンの気持ちを表している……という解釈もできるでしょう。
ライブではサイダーガールの素顔を見ることができますが、他のメディアでは顔を拝めません。
毎晩サイダーガールの炭酸系サウンドにドキドキしても、音楽は泡のように消えてしまいます。
わかっていてもサイダーガールの歌声を聴かずにはいられない……というファンもいるでしょう。
こうしたファン心理を重ねてみるのもおもしろいですね。
化物はうんざり!
それでも恋心は募る
くだらん妄想なんかじゃ
ハートは満たされないから
煙に包まれた君が恋しいのさ
頬張っても
まだまだ足りないから
迎えに行くよ
明日も明後日も明々後日も
出典: 化物/作詞:フジムラ 作曲:フジムラ
アレコレたくさんある妄想はあきらめて、好きな人を想うという妄想1本に絞りました。
それなのにどんなに恋心を募らせても切りがないわけですね。大好きすぎるということ。
妄想しすぎて化物のようになっているとわかっていても、やめられないのでしょう。
なぜなら妄想のなかなら好きな女性の声を聞けるからです。どんなに声を聞いても足りない感じ。
そのため妄想を繰り返して、何度も声を聞く!というわけですね。う~ん、大丈夫でしょうか。
本当に女性を迎えに行くのではなく、妄想のなかで会うだけ。ますます化物になりそうです。
それでもこれからも好きな人を想う妄想を続ける!と宣言しています。かなり心配な状態……。
涙しましょう
あぁ嫌々!
これ以上僕を悩ますな
あぁ嫌々!
涙が出るなぁ
出典: 化物/作詞:フジムラ 作曲:フジムラ
結局、妄想しすぎて化物のようになった状態は嫌!ということがわかりました。これで安心です。
10代とかほとんど初恋に近い時期なら、誰しも化物みたいに妄想することがあるものでしょう。
ただし、現実と妄想の区別がしっかりついていて、悩んでも仕方がないとわかっていれば大丈夫!
初恋が実際に実る人もいるわけですが、片想いで終わることのほうが多いのではないでしょうか。
長い人生、好きな人を想って悶々とできる時期は意外と短いものです。振り返るといい思い出!
悩めるときに思いっきり悩み、まるで化物みたいな妄想は嫌だと思い知り、涙しましょう。
そう教えてくれるのがサイダーガールの「化物」。妄想が現実になることもあるかもしれません。
あるいはクリエイティブな創造意欲につながることも考えられます。「化物」という曲のように。
妄想する化物が嫌ならどうする?というところから発想してみると、現実は変わるでしょう。