【いまは僕の目を見て】とはどんな曲?
シングルのリード曲
3人組ロックバンド【Base Ball Bear】。
彼らはベボベの愛称で親しまれ、武道館など大きなステージでもライブをするほどに人気を博しています。
そんな彼らが2019年9月4日に自身の2作目のEPとなる「Grape」を配信限定でリリースしました。
その「Grape」のリード曲が【いまは僕の目を見て】。
この楽曲は、恋する主人公の心情となかなか伝えることのできない想いへの葛藤が綴られています。
誰かに自分の想いを伝えることの難しさを感じ取ることができるのです。
歌詞に綴られている伝えたい4文字の言葉とは何だったのか。
歌詞の意味から読み解き、解釈していきたいと思います!
キーワードは「想いを伝える」
タイトルは【いまは僕の目を見て】。
ここから読み取れるのはどんな状況であれ、とりあえず今だけは自分の目を見て欲しいということです。
「目は口程に物を言う」といわれるように目には人の気持ちを伝える力が宿っています。
逆を介せば、どれだけ言葉で偽っても目を見ると真実なのか虚偽なのか分かってしまうのです。
つまりこのタイトルから伝わるのは、心の中の嘘偽りない気持ちを伝えたいと考えているということ。
そしてそれは甘い恋心だったのです。
「想いを伝える」というのがこの楽曲ではキーワードになっていました。
そのキーワードを意識しながら、これから歌詞を読み進めていきたいと思います!
言葉と想いの関係性
言葉の重みは変化しやすい
言葉は穴のあいた 軽い砂袋さ
君まで届ける前に かなりこぼれてしまう
出典: いまは僕の目を見て/作詞:小出祐介 作曲:小出祐介
歌い出しの歌詞です。
ここから分かるのは「言葉」がどれだけ軽く、想いが乗らないかが伝わります。
冒頭でも軽く触れましたが、言葉とは自分の心にもないことも言うことができるのです。
それだけではなく、受け取り方の違いや、発したニュアンスで全く違った意味になってしまうこともあります。
言葉は重くなったり、軽くなったりと繊細かつふわふわとして扱いづらいのです。
どれだけ想いを乗せて発しても相手に届く前には、想いが消え去ってしまうこともあるでしょう。
気持ちを伝える手段として言葉も有効ですが、もっと確実に伝えたい主人公には向かない方法なのです。
言葉を伝えるなら直接
中身をこぼさぬように 隣に座ったら
いつもよりも多く 手渡せる気がした
出典: いまは僕の目を見て/作詞:小出祐介 作曲:小出祐介
しかし言葉でも近くに寄り添い、直接伝えることができたのなら相手に響くこともあるのです。
手紙やメールに乗せた言葉でも想いは伝えられます。
ですが面と向かって言葉を紡いだ方がより強く相手に届くのだと気づかされるのです。
この歌詞から言葉にも想いを乗せやすい方法と乗せにくい方法があるのだと伝わってきました。
近くにいればいるほど、想いを届けるのも簡単になっていくのです。
主人公の恋慕は想像以上
言葉では表現できない感情
きっと君にあげたいものは 喩えられるようなものじゃない
胸の奥で渦巻いた ありったけの気持ちをすべて
出典: いまは僕の目を見て/作詞:小出祐介 作曲:小出祐介
主人公の心の中に秘めている想いは言葉では表現できないほどの想いだと綴られています。
それは相手のことが自分でも整理できないほどに気になっているからでしょう。
どんな時でも考えてしまうのは、相手の仕草や言葉、そして美しい笑顔です。
主人公の頭の中は相手のことでいっぱいになっています。
その想いは世界中のどの言葉にも当てはまらないほど、特別で大切にしたい感情。
言葉では足りないくらいに主人公の気持ちは昂っているのです。
この歌詞からは、主人公の滾る想いが自分でも表現できないほど特別な感情なのだと伝わってきました。