【Harmony of December/KinKi Kids】12月の恋を歌う冬の名曲!歌詞を解釈の画像

どことなく弱い主人公の心

君に会いたい いま会いたい 離れた一秒も
僕の想いは 夜空彷徨う白い羽さ
君を抱いて 羽ばたいて 永遠よりも彼方へ
消えないでいて この恋よずっと

出典: Harmony of December/作詞:マシコタツロウ 作曲:マシコタツロウ

サビで伝えられているのは「君」への想いです。

「離れた一秒も」と表現する主人公の言葉には、相手への想いの強さが滲み出ています。

ここでの「白い羽」は、「君に会えず行き場をなくしてしまった気持ち」を指しているのでしょうか。

そんな白い羽を使って、抱きしめた君をどこかへ連れて行ってしまいたいと伝える主人公。

二人で過ごす時間とその関係が永遠に続き、さらにそれが「永遠よりも彼方」へと続いていくことを願っています。

また同時にこの歌詞から感じられるのは、主人公の弱い気持ちです。

沢山の時間を君と過ごしていながら、それでもまだ「消えないでいて」と願いたくなってしまうこの恋。

ふとしたことでこの関係は壊れてしまうのではないか。君はどこかへ消えてしまうのではないか。

主人公が抱えるそんな不安と、また成熟しきっていない彼の人柄を読み取ることができます。

「Harmony of December」(2コーラス目)の歌詞をチェック!

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街に心を通わせる

忙しそうな街に 埋もれない優しさがある
道を行き交う微笑み見ると 良かったなって思える

出典: Harmony of December/作詞:マシコタツロウ 作曲:マシコタツロウ

2コーラス目のAメロ部分にあたる歌詞です。

ここでは街に目を移し、世の中に優しさがあることを喜ばしいことだと感じている彼の心を言葉にしています。

このブロックの歌詞は、「君と過ごす日々を通して人間的に成長できた自分」を表現しているのでしょうか。

若かりし頃は自分本位にいろいろなことを考えてしまいがちで、周りが見えていないものです。

それが、君との日々を経験したことで「道を行き交う微笑み」にも心を通わせることができるようになった主人公。

この歌詞からは、「当たり前にあったものの大切さに初めて気付くことができた」という若い男性の姿が浮かび上がります。

「良かったな」という言い回しはそんな彼の、等身大で素直な気持ちを表した言葉です。

彼の誓い

君の願い事が叶うように僕は
そっと守っていくんだ

出典: Harmony of December/作詞:マシコタツロウ 作曲:マシコタツロウ

ここで彼は自分本位だった昔の自分から一歩先に進み、「君の願い事」を大切にしたいと伝えます。

彼が守っていくことができるものは二人の時間です。

この「願い事」の捉え方はさまざまですが、「二人の時間が平穏に続いていくこと」だと解釈できました。

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クリスマスソングとしての解釈

何度もキスを重ね 12月を奏でよう
君との日々に 僕は生きているよ

出典: Harmony of December/作詞:マシコタツロウ 作曲:マシコタツロウ

間奏明けの、サビ前の部分です。ここでタイトルにもなっている「12月」という言葉が登場します。

この部分の直前にある間奏で聴くことができるのは鈴の音。それを通してクリスマスを連想することが出来ます。

歌詞の中にそれを感じさせる言葉は登場しませんが、「Harmony of December」はクリスマスソングとしての側面も持っているのだと解釈できました。

また、前述の「忙しそうな街」の描写は、12月である師走の風景を切り取っているようにも感じます。

普段何気なく過ごしている恋人と12月を迎え、改めてその存在の大きさについて考えさせられた主人公。

年の瀬とクリスマスの雰囲気を背景に、一年の締めくくりとしていつも以上に恋人の事を想う彼の気持ちこそがこの曲のテーマなのだと理解できます。

「Harmony of December」のサウンド

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既に述べた通り、オリエンタルな風情を持つメロディを得意とするマシコタツロウさんが手掛けたこちらの曲。

そのアレンジにもアジアンな雰囲気が盛り込まれています。

イントロや間奏で取り上げられているのは、中国の民族楽器「胡弓」(こきゅう)に似たサウンドです。

「二胡」(にこ)とも呼ばれるその楽器は、歴史ある楽器として中国の宮廷などで古くから使用されてきました。

日本の雅楽の様に、その音からはどことなく神聖な雰囲気が感じられます。

白い雪や、「聖夜」とも言い換えることができるクリスマスなどが連想される「12月」。

そこからはピュアで潔白なイメージを連想するかたも多いはずです。

このサウンドも、「Harmony of December」が持つ気高いムードを大いに盛り上げていると感じます。

最後に