一つのトレンドになったDEEN
DEENは1993年にデビューしており、ボーカルの池森秀一、と気ボードの山根公路、ギターの田川伸治から成る3人組のバンドです。
デビュー曲は『このまま君だけを奪い去りたい』で、女性の心をグッと掴んだタイトルやボーカル池森秀一の甘い歌声が話題を呼びミリオンヒットを制しています。
デビュー早々のヒット曲のおかげで、その後のリリースナンバーも続けて爆発的な人気を呼び、ファーストアルバムもミリオンヒット。
ドラマやアニメ、CMのタイアップがどんどん舞い込み、一躍日本を代表するアーティストとなっていきます。
DEENを代表するナンバーはデビュー曲の『このまま君だけを奪い去りたい』を含め、『瞳そらさない』や『未来のために』など1990年代はほぼ彼らの楽曲が人気を締めています。
そんなDEENは現在活動24年を迎えており、多くのファンを魅了し続けています。
セカンドシングル『翼を広げて』
DEENを代表するナンバーはたくさんありますが、特にデビュー初期からの楽曲は知名度も高いものばかり。
セカンドシングル『翼を広げて』も、DEENの初期ナンバーの中でトップに入るほど人気が高いです。
同ナンバーは1993年7月リリースで、前作『このまま君だけを奪い去りたい』から約4か月ぶりのナンバーでした。
売れ行き自体はミリオンをマークしませんでしたが、オリコンチャートでは週間5位を獲得したほどの実力を持ちます。
教科書に載るほどの名曲
『翼を広げて』を一言で集約するなら「ささやかな応援」。
このため新しい未来への一歩を踏み出す学生や、慣れ親しんだ日々からの旅立ちなどのシチュエーションにもピッタリで、同ナンバーは音楽の教科書に載るほど広く知られるナンバーです。
同様の理由で合唱コンクールの一曲として選ばれることも多く、多くの学生が公式な場で歌う一曲としても知られます。
更にはサッカーのTV中継でもイメージソングとして選ばれた経緯があり、『翼を広げて』は学生に限らずスポーツなど人生の岐路に立った人へ向けた曲として一般的に親しまれています。
作詞したのはあの人……
DEENが歌ったことで、現在でも多くの人が耳にしている『翼を広げて』。
リアルタイムで聴いていた世代や10代の学生でも広く知られるナンバーですが、それだけ知名度が高いのでカバーしているアーティストも多いです。
そんなカバーアーティストにスポットを当ててみましょう。
ZARDもセルフカバーをしている
『翼を広げて』をカバーしているアーティストは、相川七瀬など豪華な顔ぶればかり。
しかし最も注目したいのは、同ナンバーの作詞と作曲を担当したアーティストもカバーしているという点です。
坂井泉水とは、ZARDとしてシンガーソングライターの活動をしていたアーティストです。
ZARDはDEEN同様ヒットソングを多く手掛けたヒットメーカーで、1990年代のミュージックシーンを支えてきたアーティストでもあります。
残念ながら2007年に多くの人に惜しまれつつこの世を去っていますが、彼女が残した数々のナンバーは現在でも多くの人を惹きつけて止みません。
そんな彼女が2008年に『翼を広げて』をセルフカバーしており、44枚のシングルとしてリリースしています。
映画版『名探偵コナン』の主題歌
ZARDこと坂井泉水がセルフカバーした『翼を広げて』はシングルカットされリリースされ、オリコン週間チャートで3位をマークしています。
このヒットは彼女の人気や楽曲の良さにもありますが、タイアップナンバーとして抜擢されたのも一つの要因です。
これまでZARDがリリースしたナンバーは、TVアニメ『名探偵コナン』の主題歌になることが多く密接な関係にあります。
このためZARDの『翼を広げて』は、映画作品として公開された『名探偵コナン 旋律の楽譜(フルスコア)』の主題歌として使用されています。
織田哲郎バージョンもチェック!
『翼を広げて』を作詞したZARDこと坂井泉水の歌もDEENとはまた違った風合いですが、作曲した織田哲郎もセルフカバーをしています。
こちらもチェックしてみると、同じ楽曲でも全く違う歌として楽しめます。