ああ困ったちゃん今日は嫁の
ご機嫌が斜めでチョベリバ
許してちょんまげ悪かった
ごめんごメンゴしてバイビー
そんなバナナまさか浮気がバレてただなんて
おどろ木ももの木さんしょの木
インド人もびっくりですな
エッチスケッチワンタッチ

出典: ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん

この部分の歌詞にも死語がたくさん隠されています。

まずは"チョベリバ"ですが、こちらは"チョーベリーバッド"の略語です。

"チョー""超""ベリーバッド""Very bad"のことなのでとても最悪な気分という意味になります。

日本語と英語がごちゃ混ぜの造語なのでただでさえ分かりづらいのに、略しているから更に分かりません。

ちなみに対義語は"チョベリグ"です。

これらは昔のギャルが使っているイメージが強い言葉ですね。

"メンゴ"は謝るときに使いますが、ちょっと軽すぎるのでもしかしたら火に油を注いでしまうかもしれません。

ちょんまげやバナナはダジャレ系の死語になります。

インド人のくだりはエスビーカレーのCMが流行して浸透した言葉になっています。

本場のインド人が驚くほどの美味しいカレーという意味から、驚いたときの表現として使われました。

おどろ木ももの木〜エッチスケッチ〜はリズム感のある言葉遊びとして話題になった言葉です。

これらの言葉には特に意味はなく、語呂がいいフレーズの寄せ集めになっています。

元祖アイドル

あいみょん【ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌】歌詞の意味解釈!羅列した死語の真意はの画像

この街はどこに行ってもカワイコチャンだらけ
この星は増やしすぎてるアイドルを
おにゃんこには勝てないぞ
聖子ちゃんを知っているのか

出典: ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん

現代の女の子は可愛い子ばかりでアイドルグループも覚えきれないくらいたくさんあります。

でもアイドルの元祖といえば今もなお伝説となっている"おニャン子クラブ"ではないでしょうか。

どんなに新しいものを世の中に発信していても古き良き時代には敵いません。

"温故知新"という言葉があるように現代の人々が優れているのは、基礎を固めてくれた人がいるからなのです。

そして"聖子ちゃん"とは松田聖子さんのことですね。

彼女もアイドルとしての人気がかなり高く、憧れて髪型を真似する女子が続出しました。

当時の流行語

あいみょん【ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌】歌詞の意味解釈!羅列した死語の真意はの画像

当たり前だのクラッカー
アッと驚く為五郎
モチのロンやったぜベイビー
冗談はよしこちゃん
おっとビックリ玉手箱
きしょいキボンヌナンジャラホイ
象が踏んでも壊れない
ちょっとタンマ トゥギャザーしようぜ

出典: ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん

ここからは死語のオンパレードです。

タイトルにもある"当たり前だの〜"前田製菓のクラッカーが語源のダジャレになっています。

商品にも記載されているのでメーカー公認のダジャレといえるでしょう。

残念ながら今ではこの言葉はほどんど使われていませんが、商品はまだ残っています。

"アッと驚く〜"はテレビ番組内で使用されていた定番のギャグです。

"キボンヌ"というのは"希望"という意味があり、ネット用語として一時期流行していました。

"象が踏んでも〜"サンスターの筆箱のCMで使われていたキャッチコピーが語源です。

そのまんまの意味でとても分かりやすい言葉になっていました。

そして"トゥギャザー"と言われて思い出すのはルー大柴さんではないでしょうか。

もともとはアデランスのCMで使われたフレーズであり、現代ではルー語として浸透しています。

英語混じりの話し方が特徴的なルー大柴さんなので違和感なく聞くことができる言葉です。

昔の言葉を大切に…

サビに込められたメッセージ

この街は毎日エブリタイム誘惑ばっかさ
この星はいつもナウいを求めて
古きよき言葉たちを忘れてしまうのだろう
忘れないで...
忘れないでいてくれたらマンモスうれぴー

出典: ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん

こちらもタイトルになっている"ナウい"という言葉があります。

"ナウ""Now"のことなので、今っぽいという意味です。

今では時代遅れの言葉になってしまいましたが当時は最先端の言葉だったのでしょう。

あいみょんが死語を歌詞に並べた理由がこのサビの歌詞に込められています。

人々は常に新しい方に流れていき、古い時代をどこか馬鹿にしながら生きているように感じるのです。

死語というフレーズ自体も過去を否定している言葉ですね。

古いから…時代遅れだから…という理由で良いものを消してしまうのは非常にもったいないことだと思います。

あいみょんがこの楽曲を制作したことによって死語たちは生き返りました。

これを聴けば、こんな時代もあったんだと永遠に語り継いでいくことができます。

この楽曲は、忘れかけていた大切な言葉や思い出を一気に蘇らせてくれる名作なのではないでしょうか。

最後まで死語尽くし

ラストの"マンモスうれぴー"という言葉も80年代に流行したものになります。

これはのりピーこと酒井法子さんが使っていました。

最高に嬉しい気持ちを表現した言葉ですね。

昔の言葉を大切にしたいと願いつつ、最後まで死語を使い尽くすあいみょん

ここまで死語と向き合っている楽曲は本当に貴重です。

歌詞とリンクしているMVにも注目

「ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌」にはMVがあります。

歌詞の内容を映像で表現してくれていますので、言葉の意味とともにご覧ください。

あいみょんの古き良きフォーク感がたっぷりな雰囲気も楽しめますよ。