『ジュブナイル』について
まず、amazarashiの楽曲である『ジュブナイル』の収録作品など、概要について紹介します。
歌詞の意味を知る前に『ジュブナイル』についてざっくりと把握しましょう。
アルバム『ねえママ あなたの言うとおり』収録
唯一無二の鋭く胸を刺す歌詞が魅力のロックバンド「amazarashi」。
そんな彼らの2013年4月にリリースされたアルバム『ねえママ あなたの言うとおり』に収録されている名曲が『ジュブナイル』です。
タイトルがとても独特なアルバムではないでしょうか。これは、アルバムに収録されている『性善説』の歌詞からとられています。
誰もが心に抱えながら表現できない言葉を形にしたような、心に響く聴きごたえのアルバムです。
ジュブナイルの意味は?
ジュブナイルとは英語の表記では「juvenile」となり、「少年期」といった意味があります。子供向けの本のジャンルとして使われることが一般的です。
この曲は、夢に向かってがんばる人への応援歌であると秋田ひろむは語っています。
がんばっているからこそ感じる苦しみや孤独があらわされた歌詞はamazarashiならではでしょう。無責任に「がんばれ」「夢は叶う」といったことは言っていません。
『ジュブナイル』というタイトルの通り、歌詞は「少年少女」に向けたメッセージのように感じます。
それだけでなく、年齢に関わらず幼い頃のようにまっすぐに夢を追う人という意味もあるのではないでしょうか。
歌詞の意味を解釈
次に、『ジュブナイル』の気になる歌詞の意味を徹底解釈したいと思います。
それぞれのイデオロギー
自分嫌いな少年少女 ありがとうじゃ満たされぬ今日も
理解しがたい異質なイデオ はみ出し物の孤独な闘争
出典: ジュブナイル/作詞:秋田ひろむ 作曲:秋田ひろむ
自分のことが嫌いな少年や少女は、他の人から「ありがとう」と言われても満たされません。
なぜなら、彼らはまわりから理解の難しいそれぞれのイデオロギーに従って行動しているからです。「イデオ」とはイデオロギーのことでしょう。
イデオロギーとは「観念形態」「意識体系」などの意味を持ちます。簡単に言うと、考えや行動の根底にある信じるもののことです。
それが理解されなければ、まわりからはみだした存在になります。そのため、生きているだけで戦いになることもあるのかもしれません。
「人間嫌い」っていうより「人間嫌われ」なのかもね
侮辱されて唇噛んで いつか観てろって涙ぐんで
消えてしまいたいのだ 消えてしまいたいのだ
出典: ジュブナイル/作詞:秋田ひろむ 作曲:秋田ひろむ
「あなたが他人を嫌っているのではなく、他人があなたを嫌っている」という悪口を言われたのでしょう。
しかし、それを否定することも叶わないのが現状なのだと思います。だから、悔しい気持ちを感じながらも涙ぐんでいるのです。
バカにされて逃げ場所もなかったら、つらくて消えてしまいたくなりますよね。
夢の物語は始まったばかり
君が嫌いな理由を 背負った君のまま
成し遂げなくちゃ駄目だ
僕は讃える君等のジュブナイル 向こう見ずだっていい 物語は始まったばかりだ
出典: ジュブナイル/作詞:秋田ひろむ 作曲:秋田ひろむ
それで諦めて消えてしまってはダメなのです。自分のことが嫌いな理由とは、自分が信じることが他の人に受け入れられないからですよね。
そのため、それを変えることなく叶えたい夢を実現しなければ意味が無いのです。
わかったふりをして相手に受け入れられたとしても、それは自分の信じることを相手にわかってもらえたことにはならないでしょう。
歌詞の中の「ジュブナイル」とは少年や少女の純粋な夢の物語のことだと思います。まだはじまったばかりのその物語にこの歌はエールをおくるのです。