藤巻亮太さんのソロナンバー
配信限定シングルをリリース
2012年にソロデビューを果たした藤巻亮太さん。
今回は2020年1月11日に発表した配信限定シングルをご紹介します。
主題歌に起用
今回ご紹介する【Heroes】は、「ウルトラマンクロニクル ZERO&GEED」の主題歌に起用されています。
つまりタイトルはウルトラマンを指しているのです。
ただタイトルは複数形で記載されていますね。つまり特定のウルトラマンを指すものではないということ。
実は「ウルトラマンクロニクル ZERO&GEED」は、とある1人のウルトラマンを描いたものではありません。
ウルトラマンゼロ誕生10周年を記念した、総集編のような番組なのです。
作詞作曲まで手掛けた藤巻亮太さんはこれまで戦い続けてきたウルトラマンたちを想い、複数形にしたのでしょう。
今回は世界のために戦うウルトラマンと、それを見守る人々の様子を描いた【Heroes】の歌詞を徹底解釈していきます。
ようこそ、ウルトラマンの世界へ
怪獣=悪?
光の中で闇が生まれて
大きく秤をくずしてしまう時
闇夜に叫び地を這う者たち
街は切り裂かれ絆は絶たれる
出典: Heroes/作詞:藤巻亮太 作曲:藤巻亮太
ウルトラマンのストーリーに欠かせないのが、世界を襲う怪獣の存在。
ここではウルトラマンと怪獣の争いが生まれる瞬間を描いています。
人々にとってウルトラマンが「光」ならばその正義を壊そうとする怪獣は「闇」、つまり悪でしょう。
しかしなぜ悪は、正義に満ちた場所で生まれるのでしょうか。
これはきっとそれぞれが抱く、正義に対する価値観の違いによるものでしょう。
ウルトラマンたちが住む世界では彼らが正義=光です。
同様に怪獣たちの世界戦では彼らが正義=光なのでしょう。
世間一般的に良いか悪いかではなく、「その人たちが捉えている正義が何か」が重要。
当然ですがお互いに考える正義は相容れることなどありません。
だからこそ、それが交わった瞬間に正義と悪の対立関係が生まれてしまうというわけです。
そうなれば保たれていた均衡は崩れますから、それを元通りにするため争いが生まれます。
永遠になくなることのない、悲しい仕組みといえるかもしれません。
そこへやってくる戦士
ゼロになる覚悟はあるか
使命を選んだ戦士たち
避けては通れぬ戦いへ
出典: Heroes/作詞:藤巻亮太 作曲:藤巻亮太
歌詞1行目にある「ゼロ」にはおそらく2つの意味があるでしょう。
まず1つが、この作品に登場する「ウルトラマンゼロ」の名前。
そしてもう1つが数字の「0」、つまり何もない状態ということです。
1つ目の意味は説明するまでもありませんが、2つ目の「0」が難解ですね。
きっとこの「0」は、ウルトラマンゼロの覚悟を意味しているのではないでしょうか。
戦う相手はもちろん悪です。その悪から街や人々を守るためにウルトラマンは戦います。
つまり他人のためにその命を懸けるということ。
当初は未熟で手のかかる子どものような雰囲気が目立ったウルトラマンゼロ。
そんな彼の行動の根源は「自分のため」だったのかもしれません。
しかしウルトラマンとして戦うのならば、そんな自分勝手な欲望は「0」にしなくてはならない。
2つ目のゼロの意味はこうでしょう。
光とは?
光を帯びて
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出典: Heroes/作詞:藤巻亮太 作曲:藤巻亮太
「光」とは「正義の心」のこと。
またウルトラマンの大きな特徴でもある、胸元に輝くカラータイマーも意味しているかもしれません。
戦いに赴く勇敢なウルトラマンの姿を描いているフレーズでしょう。