SEKAI NO OWARI「スノーマジックファンタジー」
2014年1月発売のシングル
「スノーマジックファンタジー」は、2014年1月にリリースされたSEKAI NO OWARIのメジャー4枚目のシングルと、その表題曲です。
シングルはオリコン週間チャートで見事1位を獲得し、年間ランキングでも49位にランクインしました。
JR東日本の冬のキャンペーン「JR SKISKI」のCMソングとなったこの曲では、「冬」をテーマに不思議な物語が描かれます。
ポップでファンタジックなタイトルや童話のような歌詞とは裏腹に、重厚なサウンドが響くスケールの大きな曲に仕上がっています。
曲の世界観は可愛らしい「ファンタジー」というよりは、深く異質な世界観を見せる「ダークファンタジー」の色合いを見せます。
レコーディング方法までこだわった曲
「スノーマジックファンタジー」を初めて聴くと、まず重厚なピアノの音色が大きなインパクトを与えてきて驚かされます。
その後も一曲を通して、全てのサウンドから空気を振動させるリアルな反響が感じられます。まるで荘厳な教会の中で曲を生演奏で聴いているような、圧倒的な臨場感がサウンドの特徴です。
この印象的なリバーブ(残響)を演出するためにあえてクラシックホールでレコーディングされたというエピソードがあり、SEKAI NO OWARIの作品へのこだわりの強さに驚かされますね。
また、曲の低音部を構成する楽器として、ベースではなく「ベーゼンドルファー」というかなりの低域まで鳴らすことができるピアノが使用されています。さらに、エレキギターを鳴らすために通常のアンプではなく、古い蓄音機を改造したものが使用されたそうです。
現代的なサウンドを廃してあえてレトロな楽器・機材を使用することで、「スノーマジックファンタジー」の世界観は作り出されています。
「スノーマジックファンタジー」のMVにも注目
SEKAI NO OWARIといえば、毎回徹底的にこだわりぬいた世界観を演出するMVも魅力のひとつです。
この「スノーマジックファンタジー」のMVにも彼らのこだわりが表れていて、ひとつの作品として見ごたえのある映像となっています。
ファンタジックな曲に合わせて、現実離れした不思議な空間が映し出されるこのMV。その映像は「不思議の国のアリス」などの雰囲気を感じさせます。
可愛いだけではない、幻想的でどこか不気味な気配も感じられるファンタジーの世界が表れたMVです。
歌詞の物語を読み解く
不思議な物語の幕開け
僕は星の降る雪山で、
君を見るまではオカルトの類はまったく信じていなかったのだけれども
君が住む山は"スノーランド"
1年中、雪の降るこの国で私は生まれたの、と君は話してくれたんだ
出典: http://j-lyric.net/artist/a055790/l02fc0a.html
ねぇ、私は夏を見たことがないの、
燃えるようなあの夏を、それを見るのが私の夢なの
でも良いの
この世界は知らない方がロマンチックな事もたくさんあるのでしょう?
出典: http://j-lyric.net/artist/a055790/l02fc0a.html
まるでひとつの童話のような物語がくり広げられる「スノーマジックファンタジー」の歌詞。
そのストーリーは、主人公の「僕」が不思議な「君」と出会うところから始まります。
雪の降りやまない山で生まれたという「君」は、夏を見たことがないと語ります。
そして、その話しぶりから、「君」にとって夏を見ることは叶わない夢なんだと想像させられますね。
"スノーランド"に囚われて生きる「君」が何者なのか、興味を惹く幕開けです。
その恋はまるで魔法
スノーマジックファンタジー
雪の魔法にかけられて
僕は君に恋した
もしかして君は雪の精?
出典: http://j-lyric.net/artist/a055790/l02fc0a.html
ねぇ、命はいずれ終わるものよ
貴方と私は終わりがくるの
なのに、なんで出逢ってしまったの?
貴方は「幸せ」と同時に「悲しみ」も運んできたわ
皮肉なものね
出典: http://j-lyric.net/artist/a055790/l02fc0a.html