ステップだけ、置いてきちゃったよ
僕ら、涙に合わせて リズムに乗っているはず
ステップだけ、置いてきちゃっても
僕ら、笑顔の数だけ ブレイクできるはず
だから アイムソーリー 気づいちゃっても
アイムソーリー 忘れといてよ
出典: 世界の秘密/作詞:Vaundy 作曲:Vaundy
不安定な気持ちの解消方法は、笑顔でいること。
笑顔でいることで、周囲も自分も楽しく過ごせる。
ステップのないダンスは、一見すると寂しいもの。
しかし、ダンスは踊ることが目的で、見せることが主ではありません。
ステップを忘れても、踊ることはできます。
ここでいうステップは、「格好」と置き換えることができます。
「格好なんでどうでもいいから、とにかく笑顔でいようよ」
その方が、無駄な時間をかけずに不安定な気持ちを解消できる。
歌詞からは、そんな強いメッセージを受け取ることができます。
相手の立場に立つこと
正義か悪か
今日どっかで悪者が死んだらしい
でもたくさんの命が救われたらしい
正義と倫理と命を天秤にかけて量った声明で
詳しいことはもう分からない
出典: 世界の秘密/作詞:Vaundy 作曲:Vaundy
実際の現実社会でもよくある話です。
悪者が死に、それでたくさんの命が救われる。
一見すると、非常に良いニュースに聞こえます。
しかし、この曲ではこうした声明に疑問を投げかけています。
それは、正義と倫理と命を天秤で量ることそのものについて。
正義と倫理と命は、それぞれが独立しているもの。
正義か悪かは、それぞれの倫理観で決まるものです。
また、例え悪者だったとしても、命を落としてよいものではありません。
このような図式は、現代社会の至る所で見ることができるもの。
こうした大衆行動も、曲中で問題視されています。
果たして悪者はどっち?
けれど 実は僕らが悪者だったかもしれない
なんて考えると 彼の気持ちがわかるかもしれない
出典: 世界の秘密/作詞:Vaundy 作曲:Vaundy
現代社会でよくある、悪者は叩かれて然るべきだという風潮。
しかし、この曲ではそんな人の方が悪者である可能性があるとしています。
その悪者が大多数の声によって命を落とした場合、果たして叩いた方は正義なのでしょうか。
一見すると正義のように聞こえますが、人の命を落としたということは悪いことです。
大義名分の為なら、どんなことをしても構わない。
なんとなくそんな風潮が現代社会に蔓延っていることを、感じてしまっているのでしょう。
普段、命は尊いものだと思いながらも、その尊いものを大義名分で犠牲にしてしまう。
果たして、悪者はどちらなのでしょうか。
もしかしたら、どちらもが悪者なのかもしれません。
正義を知って
自分は正しいのか
アイムソーリー 気づいちゃったよ
アイムソーリー 気づいちゃったよ
自分のこと
出典: 世界の秘密/作詞:Vaundy 作曲:Vaundy
こうした人が溢れている世界の秘密に気付いた「自分」は、自問自答します。
自分は不安定な気持ちを解消できているかどうか。
その解消のために、不用意に人を叩いていないだろうか。
毎日を笑顔で過ごせているかどうか。
そんなことを、自問自答したといえます。
普段、何気なく生活していると見落としてしまいがちな世界の秘密。
そこに気が付けたという、ちょっとした優越感。
だからこそ、アイムソーリー(ごめんなさい)という言葉が出てくるのです。
笑顔でステップ
ステップだけ、置いてきちゃったよ
僕ら、涙に合わせて リズムに乗っているはず
ステップだけ、置いてきちゃっても
僕ら、笑顔の数だけ ブレイクできるはず
そうだろ?
出典: 世界の秘密/作詞:Vaundy 作詞:Vaundy
この部分でも、ステップという単語が出てきます。
笑顔でいることは、不安定な気持ちを解消するために必要なこと。
それに加えて、世界に蔓延る現実を楽しむための、重要なポイントといえます。
そして、それを聴いた人に問いかけています。
周囲に合わせて大衆行動を取ることも、生きていく上では必要なこと。
しかし、それに合わせてばかりで、無駄な時間を過ごすだけではダメなのです。
不安感に苛まれながらも、その不安感を楽しむくらいの気持ちが大事。
逆にいえば、それさえあれば、もう何もいらないのではないか。
歌詞からは、そういうことを投げかけているように見えます。