THE YELLOW MONKEYの「プライマル。」ってどんな曲なの??
最後のシングル。
「プライマル。」はTHE YELLOW MONKEY(イエモン)にとって24枚目のシングル曲です。オリコンチャート3位を獲得。
発売日は2001年1月31日。イエモンが活動停止した後に発表されたシングルなので思い出深いファンも多いはず。
2004年7月7日に解散が発表されたので結果的にこの曲がラストシングルとなりました。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%80%82
作詞作曲は吉井和哉。プロデュースはトニー・ヴィスコンティ。
トニー・ヴィスコンティは吉井和哉が敬愛するデイビッド・ボウイを手掛けた伝説のプロデューサー。デイビッド・ボウイと同じ風景を見たかったのかも知れません。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%80%82
現在、奇跡の再結成をして嬉しいのですが、当時のファンの心を思うと切ないですね。
しかし再結成したので何はともあれ、めでたしめでたしです!
「イントロで何か分からないけど泣きそうになる!」というファンの声も多い曲。
まさにロックンロールナンバーという雰囲気の楽曲。ギターに絡むホーンセクションとキーボードが印象的なアレンジ。
また、2016年の再結成によって行われたツアーのオープニングナンバーとして演奏されました。
「プライマル。」の「。」ってどういう意味でしょう?活動停止の「。」という想いが込められているのでしょうか。
イエモンの活動停止と活動再開にとって重要な曲「プライマル。」の世界を見ていきましょう♪
「プライマル。」の歌詞の意味を徹底解釈!!
歌詞を深掘り!
プライマルとは「根本の」という意味です。イエモンにとって「根本のもの」とは何でしょうか。
バンドの活動休止にへ向けての気持ちが高まっていたのでしょう。「卒業」「さようなら」などの終わりを感じる言葉が散りばめられた曲です。
終わりの言葉に注目して歌詞を詳しく見ていきましょう。
あがり目とさがり目のモヤモヤを束ねいて
残さずに捨てることは抱えるよりそれよりもねぇ?
愛とか強調すると顔が変になるよ
では内緒あなたよりも好きな人が他にいるから
出典: プライマル。/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉
「あがり目」と「さがり目」という歌詞はバンドの歴史を歌っているかのようです。浮き沈みがあって今のイエモンが存在します。
バンドは良い時もあって、うまくいかない時もあります。バンドに限らずに人生もそうですよね。
波があって壁があって、それを乗り越えるのが人生。バンドの歴史と自分の人生を考えさせられる歌詞です♪
次の歌詞では全部捨て去る方がいいのかもと歌っています。ここはバンドを活動停止するかどうかの意味が込められていますね。
納得いかないままで中途半端に続けるくらいならバンドは終わりにしてしまう方へ気持ちが傾いていたのでしょう。
現在、イエモンは再結成して活動しているので解散の心配はありませんが、今聞いてもバンドが空中分解しそうな危うさを感じます。
「あなたより好きな人が他にいるから」と続きます。このパートは人間の心の移り変わりを描写するとともに、バンドの活動停止も示唆していますね。
「気が変わってしまった」という感情の喩えです。
誰の景色?清々しい風が懐かしい
油絵のカサブタよりリアルだって名言!
出典: プライマル。/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉
VERY GOODだいぶイケそうだ
振り切ったら飛べそうじゃん
今度は何を食べようか?
卒業おめでとうブラブラブラ
紅塗った君がなんか大人のように笑うんだ
悪いからずっと見とれてた
出典: プライマル。/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉
ここでは一気に前向きな歌詞になります。活動停止や解散の気持ちが揺らいでいる言葉もならんでいます。
バンドを「止めたい気持ち」と「続けたい気持ち」が入り交じった複雑な感情ですね。
100%活動停止したいわけではないけど、このままバンドも続けられないという苦しい胸の内。
「今度は何を食べようか?」というのは吉井和哉らしい言葉ですね。
「食べる」という人間の根源的な欲望です。この言葉を使うことによって、これからの人生の歩き方へ対する不安と希望を表現しています。
「卒業」という言葉もストレートな「終わりの言葉」ですよね。しっかりとバンドの終わりを意識しているのを感じます。
ありがとう絆と先々の長い願い
花柄の気分もまた1日のうちにたった6秒
出典: プライマル。/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉
バンドを続けてこれたことに対しての感謝の言葉です。メンバーとの深い絆があって名曲を誕生させることができました。
しかし、これからは別の道を歩みます。「先々の長い願い」とはなんでしょうか?いつかバンドを再開するという願いかも知れません。
イエモンは人気バンドになって、そんな素晴らしい日々も後から振り返ればほんの短い時間に感じます。
大きなセールを上げたバンドですから非常にタイトなスケジュールで仕事をしていたでしょう。だからこそ余計にそう感じるのかも知れませんね。
雪のように深爪の朝を身にまとい
暖かな優しさほど罪と知った名言!
出典: プライマル。/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉
ここの比喩は難しい表現です。「雪のように深爪の朝を身にまとい」とはどんな意味でしょうか。
「身体の芯まで凍るようなとても寒い朝」という解釈をします。それで「暖かな優しさほど罪と知った名言!」。
ちょっと謎掛けのような歌詞ですよね。
前半と後半をつなげて考えると、「中途半端な優しさはかえって相手を傷つけてしまう」という意味と考えます。
バンドを続けるという優しさもあるが、それではみんなが最終的には幸せになれないということを言いたいのではないでしょうか。
苦しい決断ですね。