ここからサビに突入していきます。

羽と羽根の違い

孤独な⽻根を曝して 君だけの ⽻ばたきを⾒せて
まばゆい時を 踊り続けよう ⼒尽きるまでに

出典: THUNDERBIRD /作詞:井上秋緒 作曲:浅倉⼤介

ここで使われている羽根という言葉。

一般的には羽が使われているように感じますが、なぜ羽根なのでしょうか?

羽は虫や鳥が飛ぶために背中についているもの。

羽根は鳥から抜け落ちたもの。

赤い羽根募金やバドミントンのシャトルについている羽根がイメージしやすいと思います。

それでは「孤独の羽根」の意味について明らかにしていきましょう。

包み隠さず孤独をさらけ出す

ここで「孤独な羽根を曝して」とあります。

曝して(さらして)とは雨風や日の当たるままにしておくという意味があります。

人目にさらすや恥をさらすという使い方がしっくりくるのではないでしょうか。

つまりこのMVからも連想できるように、孤独を怖がらずに表現していこう

そんな強い想いが伝わってきます。

羽根が雨に濡れてしまうと飛べなくなってしまうかもしれない。

あるいは激しい雨で引き裂かれてしまうかもしれない。

それでも恐れずに自分の想いを伝えていく。

「今とても寂しい」

「誰か助けて・・・・・・」

「苦しくて夜も眠れない」

誰にも言えない胸の内を誰かに伝えよう

そんなメッセージが込められているように筆者は感じました。

最も輝く瞬間

「孤独は人を強くしてくれる」

こんなことを言われても、このつらい今をわかってほしいのに。

そんな声が聞こえてきそうです。

しかし人生を楽しんでいる人は孤独との付き合い方が上手です。

例えば恋人としばらく会えないシチュエーション。

遠距離恋愛だったり仕事が忙しかったりで1ヶ月近く会えていない。

電話で声を聞きたいけれどお互い忙しくて連絡もできていない。

「今頃どうしてるのかな?」

「浮気していないかな?」

孤独を感じるほど不安が胸を占領していくでしょう。

でもここで孤独をうまく使うか浪費するかで未来は大きく変わってきます。

心配し続けて心を痛めつけるよりも自分の好きなことを楽しむ時間にする。

相手が喜びそうなプレゼントを選んだりデートスポットを調べたりする。

自分を磨いて次に会ったときびっくりさせよう。

孤独も視点を変えれば有意義な時間に変わっていくはずです。

これは友人関係、学校や職場でも同じだと思います。

人づきあいがうまくいっていないときこそ自分と向き合っていく。

その中で輝ける場所が見つかったとき、共感してくれる人がきっと見つかるはずです。

自分の傷を守るために

この楽曲の核心に近づいてきました。

飾らない⼼ 指輪だらけの指先 探すけれど
ポケットの鍵を いじくるように 誰かの傷に触って

出典: THUNDERBIRD /作詞:井上秋緒 作曲:浅倉⼤介

誰しもありのままの自分でいたいと願っているはずです。

でも自分をさらけ出すのが怖い。

だから自分の傷を守るように他人の傷に触れていると言っています。

この無意識に何気なくやっていること

それを「ポケットの鍵をいじくる」と表現しているのが絶妙だと感じました。

これって普段の生活でも思い当たることがあるのではないでしょうか?

自分では気づいていなくても本能的に自分を守ろうとする。

孤独感でいっぱいだからこれ以上は自分の痛みに耐えられない。

そんな悲痛の叫びのようにも聞こえてきます。

希望を胸に

澄んだ空を見上げて眺める星たちは神秘的です。

しかし曇り空に覆われた空を眺めていてワクワクする人はいないでしょう。

まるで心の中にもやがかかっていくような気分。

空模様と心の様子がリンクしているかのように見えます。

燃え移りそうに 瞬く星たちは
絶えた祈りに 熱を放ち 消えてゆくのか

出典: THUNDERBIRD /作詞:井上秋緒 作曲:浅倉⼤介

そんな中、輝きを増して一瞬まぶしく光った星も燃え尽きてしまう。

まるで流れ星に願いを込めて祈り続ける。

そんな儚い光景が目の前に広がってくるようです。

押し寄せてくる絶望感

叶わぬ夢を散らして この胸に 響く情熱は
炎を待てず 声もかすかに 乱れもがいているよ

出典: THUNDERBIRD /作詞:井上秋緒 作曲:浅倉⼤介