公園の景色を見て泣けてくる理由とは

星が降り注ぎそうな夜とか
ずっと手を繋いでいられたこのベンチとか
いつまでもこんなに泣けてくるのなら
いっそのこと嫌いになれればいいのに

出典: 黒鳥山公園/作詞:平部雅洋 作曲:平部雅洋

この主人公は元カノと一緒によく黒鳥山公園で会っていたのでしょう。

だから公園のベンチにもよく座っていたし、公園で夜空を見上げることも多かった。

しかし、別れた今となっては公園のベンチも美しい夜空も、元カノを思い出させるだけ。

主人公にとって悲しみを与えるものでしかないのです。

大好きだったはずの景色を見るだけで泣けてきてしまう主人公。

元カノのことを嫌いになれればこんな気持ちになることもないのでしょう。

しかし、元カノに対する未練がまだあるため、気持ちを切り替えることができません。

元カノに会いたいと願うことさえ躊躇してしまう

傾く夕焼け、咲き乱れる花
隣にいてくれると思っていたよ
会いたいと思うことが罪みたいに思えるから
いっそのこと出会わなければよかったかな

出典: 黒鳥山公園/作詞:平部雅洋 作曲:平部雅洋

元カノと付き合っていた頃は、別れが来るなんて思いもしていませんでした。

いつまでも2人で幸せな時間を過ごせると信じていたのです。

しかし、今となっては会うことすらできません。

それどころか「会いたい」という願い自体が悪いことのように思えてしまうのです。

恐らく、元カノの方は主人公に会いたいなんて気持ちを一切抱いていないのでしょう。

だから会いたいと伝えるだけで元カノの迷惑になってしまう。

そんな切ない状況が描かれていますね。

マ行を押すと怖いのは何故?

予測変換にいちいち君の名前がでてくるから
もうマ行を押すのが怖くなったよ

出典: 黒鳥山公園/作詞:平部雅洋 作曲:平部雅洋

元カノと付き合っていた時は、頻繫に携帯でやり取りをしていたのでしょう。

だから別れた今になっても、マ行(=元カノの名前の行)を押すと予測変換でその名前が出てくる。

そしてその度に悲しい気持ちになってしまうのです。

なんだかとっても切なくてリアリティーのある一文ですね…!

別れ話の中で元カノに泣きついた主人公

君に泣きついた時だって
このまま一緒にいられるのなら
もうずっと
そうずっと
泣いていたいと思ったよ

出典: 黒鳥山公園/作詞:平部雅洋 作曲:平部雅洋

「君に泣きついた時」というのは恐らく別れ話が出た時のことでしょう。

元カノから別れを切り出されて、それを止めるために主人公は必死に泣きついたのだと思います。

別れ話が出たとはいえ、その話が出た当時はまだ関係が切れていません。

それに主人公が泣きつくことによって、元カノの方もちょっと迷いが出たのでしょう。

だから泣きついて彼女の心を引き留めることができるなら、いつまでも泣いていたいと思ったのです。

非常に女々しいですね。

でも、それだけ元カノのことが本気で好きだったのでしょう。

主人公を必要としていない元カノ

二度と会うかもわからない君への
想い募らせて馬鹿みたいだよな
今日も君はどっかで日々を過ごしている
僕なんかをもう必要とせずに

出典: 黒鳥山公園/作詞:平部雅洋 作曲:平部雅洋

元カノの方には会いたい気持ちなんてないため、もしかしたら一生会えないかもしれません。

そんな状況になっても、主人公はまだ元カノのことが好きなのです。

しかし、そんな主人公の気持ちなんて気にも留めず元カノは普通の日常を送っています。

主人公がいなくても元カノの方は全く平気なのです。

もしかしたら、元カノの方は新しい恋人を作っている可能性だって考えられます。

2人の気持ちに大きな温度差があることが読み取れますね。

元カノとの別れを消し去ることはできない

何がしたいかなんてわからないけど
消えてくれないから仕方なくて
楽しいはずの思い出が悲しい過去へ変わってしまった
いっそのこと嫌いになれれば
いっそのこと出会わなければよかったかな

出典: 黒鳥山公園/作詞:平部雅洋 作曲:平部雅洋

主人公の頭の中は元カノのことでいっぱいです。

「消えてくれない」とは、そんな元カノとの思い出を指しているのでしょう。

元カノとの思い出は楽しいものばかり。

でも別れた今となっては、どの思い出も悲しい思いにさせる材料でしかありません。

もし元カノと出会わなかったら、こんなにも苦しい思いをしなくて済んだのでしょう。

しかし、今さらどんなことをいっても元カノとの別れを消し去ることはできません。