眠れぬ夜に聴きたいラブバラード
あなたは好きな人を想って夜も眠れないという経験をしたことがありますか?
「恋わずらい」なんて言われていたりしますよね。
でもこうした気持ちの高ぶりというのは、恋愛をする上では必ず起きることだと言われています。
この曲は「眠れぬ夜は君のせい」というタイトル通り、1人の女性が眠りにつけないほど、想いを寄せる相手への気持ちが描かれている1曲です。
「眠れぬ夜は君のせい」の歌詞の意味
静かに夜の帳(とばり)が 2人を包んで
さまよう愛の言葉の
背中を押してくれる
出典: 眠れぬ夜は君のせい/作詞:MISIA 作曲:松原憲
夜の帳が下りるという言葉がありますが、
この言葉の意味としては、ゆっくりと静かに夜になっていく様子を垂絹が下りることに例えられています。
その垂れ絹が主人公の女性と彼を包み込んでいるイメージでしょうか。
”さまよう愛の言葉の背中を押してくれる”というフレーズからは、2人がお互いにかけようとしている言葉をスムーズに言えるような
シチュエーションを夜の帳が作ってくれているという意味に捉えられます。とても綺麗な表現が使われていますよね。
バスが揺れるたびに
触れる肩にまだとまどうから
窓の外に目を向けた 月が微笑んでいた
出典: 眠れぬ夜は君のせい/作詞:MISIA 作曲:松原憲
ここでもメロドラマのような思わずうっとりしてしまう表現が使われています。
一緒にバスに乗って隣に座った時、バスの揺れによって肩が触れ合うだけでとまどうくらいの初々しい緊張感が感じられるような関係なんですね。
彼と彼女はまだ深い関係にはなっていないということがわかります。
彼女はそんなことを思い出しながら窓の外を観ると月が微笑んでいるように感じたのでしょう。
これは恋の始まりとして捉えることができますが、この光景をイメージをしてみると微笑ましいですね。
今夜 夢の中 どうか 逢いにきて
その願いが もし叶うなら
信じてもいいよ 昔の話を
あなたの肩に触れた風の中
私の心の奥には 春の花が咲いている
出典: 眠れぬ夜は君のせい/作詞:MISIA 作曲:松原憲
ここからサビに入ります。
彼と夢の中で逢いたい、もしその願いが叶うのなら昔の話を信じてみてもいいかな、という主人公の心情が歌われています。
ここでの「昔の話」というのは2人が過去にした話ではなく「万葉集」のことをさしているとのことです。
ではどういう意味なるのかというと、昔の言い伝えとして、昔の人は、もし自分に好きな人がいて、
その好きな人が夢に出てくると相手が自分に対しての想いが強いから「夢にまで逢いに来た」と考えていたようです。
もしそれが真実であれば、恋愛に臆病になる人が少なくなるのではないでしょうか?でも素敵な話ですよね。
”あなたの肩に触れた風の中・・・”からのフレーズは肩と肩が触れ合った瞬間に彼女の心には恋が芽生え、あなたのことを好きになっていたという解釈ができます。
静かな夜はあなたを
思い出してしまう
さっきまで 隣で笑い
話しかけてくれたのに
何も知らぬうちに
心が離れてしまわぬように
窓の外に目を向けた 月が震えていた
出典: 眠れぬ夜は君のせい/作詞:MISIA 作曲:松原憲
ついさっきまで彼と一緒にいた彼女。
自分にやさしく話かけてくれた彼とはお別れしてひとりで過ごす静かな夜にはすぐにまた彼のことを思い出してしまう。
そんな彼女は少し不安な気持ちになります。
どんなことを不安に思っているかというと、彼のことをまだ何も知らないのに心が離れていってしまうのではないかということ。
ふと窓の外を観ると、今度は月が震えているように見えました。1番では月が微笑んでいましたが、2番では震えています。
ここで感じたのは彼女の心と月の表情がリンクさせて歌われているのではないかということ。
彼女が笑えば月も笑い、彼女が哀しんでいる時は月が泣く、おとぎ話のような世界観が心に響いてきます。
恋焦がれたなら 想うその人と
夢の中で もし逢えるなら
さみしい夜など きっとないのにね
あなたの肩に触れた風の中
私の心に咲いている
春の花を抱きしめて
出典: 眠れぬ夜は君のせい/作詞:MISIA 作曲:松原憲
恋い焦がれるというのは相手を恋しく思う気持ちから思い悩むことをいいます。
それほどまで恋しい人と夢の中でもし逢えたら…恋愛経験のある全ての男女が一度は感じたことのあることですね。
今逢えなくても夢の中で逢えるとわかっていたならきっとさみしさを感じる夜なんてないのです。
そして肩と肩が触れ合ったときの感情を抱いて今日もひとり眠りにつくのでしょう。