夢の中をまた一人 Driving
誰かが俺を呼んでいるように
聞こえたから走るぜ路地
そこで待っててくれ まだ見ぬ Morning
出典: 夜に失くす feat.ゆるふわギャング/作詞:SALU,Ryugo Ishida,Sophiee 作曲:Estra
「夜に失くす」という曲名には文字通り夜に何かを失うというテーマがあります。
SALUの最初のパートは夢の中の光景を描写しているようです。
対してSALUのリアルにはそこまでの狂気はないのでしょう。
SALUの描く夢の世界の描写とゆるふわギャングの描く現実の狂気の世界の描写の対立構造。
それが「夜に失くす」という楽曲の世界観をユニークなものにしてるのです。
有名なクラブヒット曲をオマージュしたサウンド
ループされるのはMGMTのカルトヒット曲
「夜に失くす」を語るならそのサウンドについて触れない訳にはいきません。
4つ打ちに載せてループされるリフはMGMTの神曲「Kids」をベースにしています。
この楽曲は歌詞の解釈が難解なことからもカルト的な人気を誇っています。
直訳すると幼いわが子に対する愛情と戸惑いを描写しています。
しかし解釈によっては環境破壊を憂いているようにも取れる不思議な歌詞なのです。
『夜に失くす』MVが超個性的!
宇宙人とのパーティー!
「夜に失くす feat.ゆるふわギャング」はMVのクオリティの高さでも話題になりました。
夜の倉庫街をワンカットで撮影した前半は様々なMVを見た中でもトップクラスのクオリティです。
ワンカットで2分30秒以上という映画でも滅多にお目にかかれない手法。
計算しつくされたライティングが素晴らしい仕上がりです。
後半のUFO内での宇宙人とのパーティー部分のB級感との対比も際立っています。
MVの監督は?
このMVを監督したのは映像集団「バベル・レーベル」所属の山口健人さんという方です。
向井太一さんの「Siren」のMVや乃木坂46の「インフルエンサー」の個人PVの監督です。
この曲はMVも併せてじっくり堪能すべき傑作なのです。
アルバム『INDIGO』収録曲の多彩さにも注目
SF世界からギャングスタ・ラップまで
「Indigo」はキャッチーなフローとポジティブなリリックで占められています。
失恋の痛みを歌った「Walk This Way」。
和製ギャングスタ・ラップの体現者の漢 a.k.a.GamiとD.O.を迎えた「Life Syle」。
SALUのイメージしたSF近未来小説「2045」など内容の多彩さは群を抜いています。
アルバムを通してじっくり聴き込むべき名盤です。