音楽の偉人が登場する、爽快感溢れるポップソング!
「メロディーライン」は3rdアルバム「ファンキーモンキーベイビーズ3」収録曲です。
アルバムの一番初めに来るというのが何とも意味深。
コカ・コーラの夏のキャンペーンソングにもタイアップされました。
ピアノとドラムを組み合わせた涼し気な音色と曲調で、夏という季節にぴったりでしょう。
そんな「メロディーライン」ですが、この曲は決して応援歌でもラブソングでもありません。
聞くだけでワクワクしてくる曲の一方、歌詞はミュージシャンとしての意識を感じさせる言葉が並びます。
つまりファンモンがどんな気持ちで曲を作っていたのか、それを垣間見られる歌詞なのです。
クリエイティブ系のお仕事や趣味を持つ人などは、特に共感できるかもしれません。
というのも、筆者も芸術系の趣味があるので「分かる!」と思う部分があるのです。
「メロディーライン」は作曲がテーマですが、絵やモノづくりにも共通する部分があるのではないでしょうか。
さらに歌詞には、世界で歴史に名を残してきた作曲家やミュージシャンが登場!
あまり詳しくなくても、どれも一度は聞いたことのあるお名前ばかりです。
そのような人々が登場する歌詞は、いったいどんなこだわりがあるのでしょうか。
表現者として
「メロディーライン」は一ミュージシャンとして、曲作りに携わる姿が歌われています。
ファンモンの皆さんがどんな意識で音楽と向き合っているのか、それがこの曲に表れているのでしょう。
メジャーデビューを果たし、多くのヒットソングを生み出した人の音楽への意識って気になりませんか?
気になるという人は、是非この曲の歌詞を読み解いてみてください。
そこにあるのは、まっすぐな音楽への愛と情熱です。
世界に贈りたいmusic
Body moovin' keep on moovin' yeah
世界中にこんな musicを
出典: メロディーライン/作詞:FUNKY MONKEY BABYS・田中隼人 作曲:FUNKY MONKEY BABYS
曲にはこのフレーズが何度も挟まれています。
前半は英文なので訳してみましょう。
本来「moovin’」という単語はないのですが、「入る」を意味する「move in」とかけているのかもしれません。
ということは「体の中に溶け込む、ずっと入り続ける」というふうに訳せます。
楽しい音楽を聴いていると、自然と体が動き出しませんか?
体全体で音楽を楽しんでいるような状態です。
「体に入り込む」というのは、そういった感覚を指しているのではないでしょうか。
要するに、「聴く人の身体が動くほど楽しみ続けられる音楽を作りたい」ということを言っているのでしょう。
それが、FUNKY MONKEY BABYSの目指していた音楽だったのかもしれません。
先人の知恵をお借りして音楽を創る
モーツァルトにバッハにベートーベンの
五線譜辿っていく延長線上
先人の知恵と感性をブレンド
賛否両論あるけど 演奏しよう Wow wow
出典: メロディーライン/作詞:FUNKY MONKEY BABYS・田中隼人 作曲:FUNKY MONKEY BABYS
さっそく音楽の歴史に名を残した有名人たちが登場しました。
モーツァルトにベートーベンにバッハ、いずれも超有名な音楽家たちです。
五線譜とは楽譜に書かれている、音符を乗せる音階の線のこと。
現代で音楽を作り歌っているミュージシャンにとって、彼らは偉大な先人でしょう。
彼らの通ってきた道や作ってきた技法をなぞりながら、彼らは活動を続けているのです。
それを「五線譜を辿る」と言い表しています。
音楽のメロディーというのは、現在発見されつくしてしまったとされています。
そのため現代の音楽は何をどうやっても、前に誰かがやった曲調になってしまうのですね。
しかし歌詞では、そのことを「先人の知恵と感性をお借りする」という体で前向きに捉えています。
それをOKとしてくれる人もいれば、オリジナリティがないと批判してくる人もいるかもしれません。
たとえ色々うるさい人がいたとしても、演奏を続けます。
何故なら、彼らは音楽を作ることに全力を注いでいるから。
立ち止まるなんてありえないのです。
未知の世界へ
一人でも聴いてくれるなら
見た事ない世界へ連れ出すぞ
Hey! DJ Let's play song
出典: メロディーライン/作詞:FUNKY MONKEY BABYS・田中隼人 作曲:FUNKY MONKEY BABYS
表現者として、自分の作ったものに触れてくれる人が一人でもいるのはこの上ない幸せです。
筆者も作品を作る人なので、この感覚はものすごーく分かります。
「メロディーライン」は音楽ですが、絵でも工作でもなんでも同じ。
「あなたの作ったものが好きです」と言ってくれる人が一人でもいることって、実はすごいことなのです。
そんな人を、是非楽しい未知の世界へ連れて行きたい。
楽しんで欲しいと思っています。
たとえ一人のためでも、壮大な演奏が始まるのです。