温もりに触れることはもうできない
温もり飛んでった 冷え切ったパンの耳 齧ってても
傷つくことでしか 自分を保てないのは嫌だよ
出典: 蹴っ飛ばした毛布/作詞:ACAね 作曲:ACAね
どんなに君の優しさを求めても、その温もりに触れることはできません。
「冷え切った~」などのネガティブな言葉が並んでいますね。
恐らく、君がいなくなってしまったことによる淋しさを表現しているのでしょう。
君がいなくなってしまったことを悲しむことしかできない主人公。
君のことを思い出しては、また悲しんで…のループにハマってしまっている様子が読み取れます。
君と会話することさえできない
(※1)ずっと解決が 答えじゃないことが
苦しいの わかってるけど
無口な君 真似ても
今は緩い安心が不安なんだよ
誰に話せばいい これからのことばかり
大切にはできないから
すぐ比べ合う 周りが どうとかじゃ無くて
素直になりたいんだ
出典: 蹴っ飛ばした毛布/作詞:ACAね 作曲:ACAね
「無口な~」といっているので、主人公と君はもう会話することさえできないのでしょう。
君がいた時はなんとなく安心感(=緩い安心)を覚えていた主人公。
しかし、その安心感がなくなって今は不安を感じているのだと思います。
本当は素直な気持ちを今すぐ吐き出したいと思っているようです。
でも、周りに相談する相手が全くいなくて、一人で葛藤している様子が描かれています。
2番~ラストの歌詞
主人公の孤独や淋しさ
冷たい匂いに負けそうになるくらい
暖かさに慣れてたせいかな
出典: 蹴っ飛ばした毛布/作詞:ACAね 作曲:ACAね
君と一緒に過ごしていた頃は、心が穏やかな状態だった主人公。
その穏やかな状態に主人公はすっかり慣れてしまっていたようです。
だから、君がいなくなってしまったことにより、大きな喪失感を感じています。
「冷たい~」の部分は、主人公が抱えている孤独や淋しさを表現しているのでしょう。
今まで君のおかげで、孤独や淋しさを抱えることなく楽しく生きてきたから、突然訪れた逆境に心が折れそうになっているのです。
いい加減前を向かなきゃと思っている主人公
触れた気体を 縒れた鞄に蔵って
君のくれたバッチ握って 張り裂けそうな声で
少しでも起き上がれないかな
(※1 くりかえし)
出典: 蹴っ飛ばした毛布/作詞:ACAね 作曲:ACAね
「君の~」の部分は、恐らく君が主人公に残してくれた思い出を指しているのでしょう。
君との別れを受け入れることができなくて、いつまでも思い出に浸っていたい主人公。
君と作ったたくさんの思い出を振り返っては、張り裂けそうな悲しい気持ちになっているのだと思います。
しかし、ここで大きな心の変化が訪れます。
今までずっと悲しい気持ちを抱えていた主人公でしたが、このままでは良くないと感じ始めたようです。
「少しでも~」といっているので、いい加減前向きにならなきゃ…と思いはじめていることが読み取れます。
「私は平気だよ」とアピールする理由は?
(※2)どれだけ複雑でも 辿り着いてしまうから
私は平気だよって わかって欲しいから
どれだけ単純でも 遠回して伝えるから
君が どうかなのかを 教えて欲しいから
(※2 くりかえし)
出典: 蹴っ飛ばした毛布/作詞:ACAね 作曲:ACAね
いつまでも悲しんでいたら、君を不安にさせてしまう…。
そう思った主人公は前を向いて生きていくことを決意します。
主人公が抱えている喪失感や孤独はとても大きく、そう簡単に乗り越えられるものではないのでしょう。
前向きに生きていこう!と思っても、この先に待ち受けているのは複雑で遠回りな苦しい人生かもしれません。
それでも、君を不安にさせるのだけは嫌だ!と思っている主人公。
だから精一杯の力を振り絞って「私は平気だよ」とアピールしているのだと思います。
君のことが本当に大好きだから、君を不安にさせたくなかったのでしょう。
自分も一生懸命生きていくから、君の今の気持ちを教えてほしい…と思っているようです。