サカナクション「さよならはエモーション」

さよならはエモーション/蓮の花 (初回限定盤)
サカナクション
ビクターエンタテインメント

2014年リリース

「さよならはエモーション」は2014年10月29日にリリースされた10枚目のシングルです。

シングルの「グッドバイ/ユリイカ」に続き、自身2枚目となる両A面シングルとしてリリースされました。

CDのタイプは初回限定盤と通常盤の2タイプでのリリースとなり、初回限定盤の方には特典映像を収録したDVDがセットで付属しています。

セールス面ではオリコンチャート最高4位を記録し、安定したサカナクション人気が表れた1枚となりました。

「蓮の花」との両A面シングル

そして、前述もしましたが、このシングルは両A面シングルとしてリリースされました。

そんな「さよならはエモーション」ともう1曲収録されたのが「蓮の花」です。

この楽曲映画「近キョリ恋愛」の主題歌に起用されました。

2014年10月11日に公開されたこの映画は、山下智久と小松菜奈を主演に据えて、ツンデレ教師とクールな天才女子高生の恋愛を描いたラブストーリーになっています。

「東進2013全国統一高校生テスト 全国統一中学生テスト」篇のCMソングに起用


また「さよならはエモーション」は、「東進2013全国統一高校生テスト 全国統一中学生テスト」篇のCMソングとして書き下ろされました

前作の「グッドバイ/ユリイカ」以前に着手していたにも関わらず、なかなか完成に漕ぎ着けるのが難しく、バンドを辞めてしまおうかと考える時期もあったと山口一郎は語っています。

それでも辿り着いた「さよならはエモーション」にはバンドとしてのグルーヴや生演奏特有の空気感がパッケージングされた1曲となりました

それではそんな「さよならはエモーション」の歌詞に迫っていきましょう。

「さよならはエモーション」の歌詞に込められた想いとは

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そのまま
深夜のコンビニエンスストア
寄り道して

忘れたい自分に缶コーヒーを買った
レシートは
レシートは捨てた

出典: https://twitter.com/sakanaction_bot/status/877165137622216704

まずは導入部分です。

ここでは作詞をした山口一郎本人の経験談が語られているそうです。

しかし、コンビニで買い物をして、レシートを捨てるのは誰でも1度は経験したことがあるのではないでしょうか。

その分、共感しやすい歌詞になっています。

また文字には起こされていませんが、この導入部分の「そのまま」「忘れたい」はそれぞれ3回ずつ繰り返されて歌われています

「繰り返す」ということは、それだけそこに強い想いがこもっているのではないでしょうか。

変わりたいけど変われない自分や、忘れたいけど忘れることのできない過去に囚われているような感覚を覚える歌詞になっています。

さよならはエモーション
僕は行く
ずっと涙こらえ こらえ

忘れてたエモーション
僕は行く
ずっと深い霧の 霧の向こうへ

出典: https://twitter.com/Ncikk17/status/536694809491042304

そして、そのまますんなりとサビに入っていきます。

まず「エモーション」とは「感情・情緒」を意味します。

「さよならは」や「忘れてた」に「エモーション」が続くことから、別れを経験することで忘れていた感情を呼び起こされたことが想像できます。

ずっと心の奥深くにしまって気付かないようにしていた感情ですが、その別れのせいで溢れ出してしまって抑えることができず、自分の意志に反して涙がこぼれそうになる様子が描かれています。

そのまま
両手を床について
僕は逆立ちした

そのまま
昔の部屋を思い出した

君の事も

出典: https://twitter.com/kummatarosu/status/547295279502741504

そして、2番です。

ここでは「そのまま」のみを繰り返していきます。

「逆立ち」という言葉からは、現在からの逆行、つまり過去を振り返ろうとする気持ちが感じ取れます。

そして、変われない気持ちのまま昔の部屋や君のことを思い出しています。

この君はさよならをした相手なのではないでしょうか。

さよならはエモーション
僕は行く
ずっと涙こらえ こらえ

忘れてたエモーション
僕は行く
ずっと深い霧の 霧の向こうへ

出典: https://twitter.com/Ncikk17/status/536694809491042304