稀代の名バラード!
斉藤和義の代表曲『歌うたいのバラッド』は、1997年にリリースされました。
多くのミュージシャンにカバーされている楽曲なので、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
自身のベストアルバムやアニバーサリーライブでも、この「歌うたい」をタイトルに冠しているほどです。
そんな名実ともに斉藤和義の代表曲といえる『歌うたいのバラッド』の魅力を徹底解説します!
沁みるPV
2008年には、デビュー15周年を記念し『歌うたいのバラッド2008』として新録し、PVも一新しました。
新録バージョンでは、新宿ゴールデン街の一角で撮影されています。
椎名林檎の『歌舞伎町の女王』やポルノグラフィティの『黄昏ロマンス』などなど……。
この場所は『歌うたいのバラッド』以外でも、ジャケットワークやPVの撮影がよく行われているようです。
ですから現地を訪れたことがない人にとっても、どこか見覚えのある街並みかもしれません。
雑多な風景が、何ともいえない切ない雰囲気を醸し出していますね。
PVに写っている店の中には、いまでも現役で営業中の店舗がありますよ!
PVの女性は誰?
PVに登場するのは映画やテレビで幅広く活躍している、女優の遠山景織子です。
体当たりの演技が高く評価され、その年の新人賞を総なめにし大きな話題となりました。
近年では、TOKIOの松岡昌宏主演ドラマ『家政婦のミタゾノ(2018)』に出演しています。
「日本で一番美しい涙を流す女優」とも評されており、PVでも存在感を放っていますね!
POVショット風のPV
PVはハンドカメラにより、POVショット風に撮影されています。
日本では「視点ショット」と呼ばれる方式で、登場人物の視線により近づいた画面になるものです。
斉藤和義のシーンは遠山側、遠山景織子のシーンは斉藤側の視点になってるように感じられます。
そんなカメラワークにも注目してみてはいかがでしょうか。
オリジナルバージョンはどんなPV?
旧バージョンのPVは残念ながら、YouTube上では公開されていませんでした。
こちらは2008年発売のビデオクリップ集に収録されているので、ぜひご覧ください。
旧バージョンも内容はシンプルな構成で、室内でギターを弾き語る姿が映されています。
カレーを食べている姿など、まるでオフショットのような親しみを感じる作品構成です。
ちなみにこちらのビデオクリップ集は、1993年から2007年までにリリースされた楽曲PVが収録されています。
近年のPVとはコンセプトが異なりますから、新たな斉藤和義の魅力に触れることができるのでオススメです!
ブレイク前のマツコデラックスが出演している作品(喜びの唄)など、意外な共演が見られますよ!
歌詞紹介
嗚呼 唄うことは
難しいことじゃない
ただ声に身をまかせ
頭の中をからっぽにするだけ
出典: 歌うたいのバラッド/作詞:斉藤和義 作曲:斉藤和義
シンプルな2コードで始まるイントロで、一気に歌の世界に引き込まれて行くようです。
力むことなく優しい歌声が「難しいことじゃない」のワードに説得力を与えています。
何も考えないとはどういうことなのか。
背負いこんでいるものはひとまず置いて、シンプルな頭でいようということなのでしょう。
路地の一角で歌うPVの中でも、そんな飾らない様子を示しているようです。
素直になれないからこそ……
本当のことは歌の中にある
いつもなら照れくさくて
言えないことも
出典: 歌うたいのバラッド/作詞:斉藤和義 作曲:斉藤和義