「スパッと!スパイ&スパイス」のMV解説!
全体像を把握

「スパッと!スパイ&スパイス」の試聴Ver.のMVはこちらです!
1分半ほどの短い映像ですが、そのぶん見どころがギュッと詰まっています。
演出の味付けはほどほどに
MVでは照明の色でスパイを連想させるシーンがあるものの、あまり目立った演出がされていません。
それぞれのキャラクターに容易に結びつくようなシーンもないのです。
そのため「リリスパ主題歌のMVならアニメの設定を取り入れて欲しかった」と感じるファンもいるでしょう。
しかしアニメの要素を取り入れるのは、そう簡単なことではありません。
ここ数年人気マンガやアニメの実写化がブームになっていますが、多くの場合は「賛否両論」。
原作に思い入れがあるファンとしては、イメージを損なうほんの数秒のシーンだけでも許せないのです。
この曲のMVは実際のアニメ声優が出演しており、それを喜ぶファンはたくさんいます。
一方で、リリスパという作品世界が好き、というファンもいるはずです。
あるいは自身の中にあるアニメの世界観を少しでも壊されたくない方もいるでしょう。
声優が出演しているMVにアニメ要素を分かりやすく盛り込むこと。
それは僅かながらもリスクに繋がるのです。
今回のMVでは、じっくり観たら「なるほど!」と思うアニメのエッセンスがあります。
しかしあえて表に出さず味付け控え目の演出にして、映像を仕上げているのです。
声優ファンとアニメファンの双方が安心して楽しめるMVだといえるでしょう。
シンプルだからこそ良い!
今回ご紹介している短縮版MVは、キャストの振り付けの間にドラマシーンが挟み込まれています。
怪しげなシーンを吹き飛ばすような快活なモーションは、観る者に元気を与えてくれますね。
ここであえて「ダンス」と書かずに「振り付け」「モーション」と書いたのには訳があります。
それは、動きが少ないから。
6人はその場からほとんど移動せず、振り付けは上半身がメインで展開します。
こちらもやはり「味付けこってり」ではなく「スパイス程度」に抑えたのでしょう。
リリスパの主役は「スパイ」です。スパイに派手さは必要ありません。
6人の動きがしっかり揃っているのも印象的です。
「ツキカゲ」という組織は1人では成り立ちません。
仲間の動きを見て、あるいは予期して自分がやるべきことを考えて動く。
彼女たちの在るべき姿が描かれているように感じます。
実は6人は横一列に並んでおらず、奥行きの浅い三角形を描いて立っていることに気づきましたか?
CDジャケットもこうした配列でした。
安齋由香里=モモの動きに従って5人が動く連携プレーを思わせます。
冒頭のピラミッドに注目
怪しげな紫色のスモークの中から飛び出したのは、キャスト6人の名前です。
鮮やかなネオンカラーが目まぐるしく変わり、黒い背景にくっきりと浮かび上がります。
この場面をじっくり考察してみましょう。
中段・下段の各2人の並び方は?
まずは中段の2人について考えてみましょう。
相模 楓(さがみ ふう)
声 - 藤田茜
高校1年生の少女。命の弟子で、ツキカゲのメンバーでは最年少。
八千代 命(やちよ めい)
声 - 洲崎綾
高校2年生の少女。楓の師匠。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/RELEASE_THE_SPYCE
2人の名前は横一列に並んでいます。
続いて最下段に移りましょう。
石川 五恵(いしかわ ごえ)
声 - のぐちゆり
高校2年生の少女。初芽の弟子で長い黒髪が特徴。
青葉 初芽(あおば はつめ)
声 - 内田彩
高校3年生の少女。五恵の師匠。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/RELEASE_THE_SPYCE
こちらも横一列に配置されています。
向かって左が弟子、そして右が師匠という並びです。
まず横並びだという点は、師匠がまだ現役のツキカゲメンバーであることを示しているのでしょう。
師弟関係はあれど、共に同じ使命を受けて活躍する仲間なのです。