B'z「恋じゃなくなる日」
さてさて今回ご紹介するB'zの楽曲は、「恋じゃなくなる日」という作品でございます。
今までOto kakeにて多くのB'z作品をご紹介してまいりましたが、いやあ曲リストが尽きる限り永遠にコメントできそうな勢いで楽しすぎます。筆の運びも平常時の倍速になっております。ビバB'z!
こうやって好きなことを継続していくと、ギターの松本さんのように信用され世の中に価値を生み出すことができるのかなあ、なんてぼんやり思う今日この頃です。好きなことはどんどん発信しましょう!
さて、「恋じゃなくなる日」はメロディがめちゃめちゃいいのはもちろんなのですが、歌詞もなかなか濃ゆくて一度では解釈しづらいメッセージ性があります。
収録アルバム
「恋じゃなくなる日」が収録されているアルバムは、1992年リリースの「FRIENDS」という作品です。
タイトルだけチラッと見ると「ほう、松本さんと稲葉さんのことかな?」なんて思ってしまいますが、聴いてみると全然ちゃうんですよね~。
松本さんと稲葉さんはまあFRIENDSというよりは戦友といいますか同志といいますか、FRIENDSとはちょっと違うようには思いますがね。
このアルバムはB'zとしては珍しいコンセプトアルバム的なミニアルバムでして、曲目もそれぞれ「SCENEプラス数字」とわざわざつけるくらいのこだわりよう。
「FRIENDS」に収録されているあのヒット曲「いつかのメリークリスマス」もきちんとコンセプトがあるのですよ!
それぞれの曲が一貫したテーマに沿ったシーンを描いたものであり、各曲がミエナイツナガリ(B'zパロ)をしているわけでございます。
「僕の罪」とつながるのが「恋じゃなくなる日」で、さらに「恋じゃなくなる日」とつながる曲は「どうしても君を失いたくない」でしょう。
ということで「FRIENDS」はシャッフルや曲のピックをせずに、一枚単位で聴いていただきたい作品です。そうでないと本当の意味は見えてきませんし、一枚単位で聴けばB'zのすばらしさを実感できることでしょう。
▼ちなみに「FRIENDS Ⅱ」というアルバムもありますが、こちらはまた全然異なった収録曲で構成されています。
動画情報
(タイトルになっていたから仕方なくコメントしますが)「恋じゃなくなる日」のPVやライブ動画は、B'zのYouTube公式チャンネルではアップされておりません。
そもそもシングルカットされていない完全なるアルバム曲であるからこその良曲ですし、ライブでも1993年のLIVE-GYMで演奏されたのが最後ですからね。ライブDVDも発売されてませんし。
ということで「恋じゃなくなる日」に関しては、とにかくCD音源を何百回と聴きまくりましょう。
失恋ソングなの?
(これもタイトルになっているのでやる気ハツラツでお答えしますが、)「恋じゃなくなる日」は失恋ソングといえるほど単純な曲ではない、という感じの歌詞で構成されております。
「LOVE PHANTOM」ほどの強烈な未練もありませんしね。そして「さよならなんかは言わせない」のアンサーソングとも取れない気もしない感じがします。
それでは気になる「恋じゃなくなる日」の歌詞の内容について考えてまいりましょう!
言いたいことが言葉にできない
冬の海辺をあてもなく歩いて 二人で貝殻集めて
人もまばらな橋の上のベンチで いつまでも波音を聞いている
出典: 恋じゃなくなる日/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘
冬の寒空とグレーの海を連想させる、今の時季にぴったりなシチュエーションが描かれています。
波の音だけが響く言葉のない世界の広がりで、二人はただただ時の流れに身を任せているようですね。
言いたいことが からだの奥で渦巻いているけど
言葉にできないそのことに 今はいらだつこともないよ
出典: 恋じゃなくなる日/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘
しかしそれは波音を聞いているから無言なのではなくて、気持ちがうまく言語化できないから。
B'zの楽曲はよく「言いたいことが言えない」状態が描写されていることにも気づきます。
未練でも別れでもない
うつむくしぐさに孤独の疲れが見えても 何もできなかった
ひきずることでも突き放すことでもない 曇った気持ちを抑えてる
出典: 恋じゃなくなる日/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘
一緒だった二人が別れてそれぞれの人生を歩む、その孤独が垣間見える彼女の姿。
しかし未練も別離の気持ちもない主人公には、彼女にしてあげられることは何もありません。