再び始まる伝説…!
15年ぶりの再結成!
メジャーデビューから約20年、日本の音楽シーンを牽引してきたユニット、m-flo。
デビュー時は、VERBAL、☆TAKU、LISAの3人のユニットでした。
その3人が2001年に創り出した名曲「come again」。
この曲はm-floの代表曲であるだけでなく、J-POPの傑作として現在でも親しまれています。
その後、2002年にLISAがソロ活動への専念を理由に脱退。
VERBAL、☆TAKUの2人の体制になってからは、
様々なミュージシャンとコラボレーションすることで新たな名曲を生んできました。
新たなる「tripod」!
"新生"m-floの船出として2018年3月に「the tripod e.p.2」をリリースしました。
これは1999年、メジャーデビュー後1stシングル「the tripod e.p.」を受けた名前です。
ここからm-floのエピソード2が開始する、という意味が読み取れます。
ちなみに「tripod」は「鼎(かなえ)」や「三脚」という意味があります。
メンバー3人でしっかりと地面を踏みしめて佇む、そんなm-floの姿が浮かびますね。
「No Question」
新曲「No Question」
今回は「the tripod e.p.2」にも収録されている「No Question」を取り上げます。
この曲はただのキラーチューンではありません。
m-floが「生まれ変わる」にあたって、様々なメッセージが隠されています。
MVに隠された「決意表明」
斬新なMV!
まずはMVから注目していきましょう。
LISAがいるベッドルームではネオンサインを多用することで場末の雰囲気を醸し出しています。
一方でレクサスをサブリミナル的にさりげなく使用することでラグジュアルな印象も与えます。
このように美術や演出もよく凝られているMVですが、
注目したいところは他の部分にあります。
それはLISAの「断髪」です。
髪を切ることの意味
やはりこのMVの斬新さを決定づけているのはLISAが自らの髪を切る場面です。
ベッドに横たわっていたLISAはおもむろに起き上がりハサミを手に取ります。
そして鏡の前に立ち、なんの躊躇もなく自らの髪の毛にハサミをいれます。
次々と髪の毛を切っていき、最終的にはバリカンで刈りそろえてしまう。
この行為にはどんな意味があるのか。
髪を切る=生まれ変わる、再生するという決意表明と解釈することができます。
平安貴族も行っていた「断髪」
「髪を切る」という行為はただ自分の髪の毛を変えるだけではありません。
たとえば、平安時代の貴族文化に目を向けるとその意味が見えてきます。
平安貴族は大切な人が死んだり、精神的に大きなダメージを負ったときにはしばしば「出家」します。
出家とは、自分の家や財産や地位を捨て、僧となって寺などで生活を始めることです。
僧になるとき、自分の髪の毛を剃ります。主に「剃髪」という行為です。
俗世で暮らした自分は死に、僧という新しい自分として「再生」する
平安時代でも髪を切るということは「生まれ変わる」ことを意味していました。
現代でも相撲の力士が引退するときに「断髪式」を行いますよね。
髷(髪の毛)を切ることで現役から退き、新しい人生を始めることを決意します。