Ah 生まれたときから そういいわけばかりさ
Ah 生まれたときから そうさ
出典: 奴隷天国/作詞:宮本浩次 作曲:宮本浩次
そんないいわけが続いているのは、生まれたときから。
生まれてから何も変わらず、いいわけばかりしていると指摘しています。
本当の奴隷天国とは…。自分にとって天国?
奴隷天国よ おめえの天国
出典: 奴隷天国/作詞:宮本浩次 作曲:宮本浩次
ここで衝撃的な奴隷天国の意味がわかります。
奴隷のように悲惨な天国と思われる奴隷天国。
しかし、それはあなたにとっては天国なのです。
一体なぜなのでしょう?
楽な道へ逃げられる
生まれたことを悔やんで つらいつらいと 一生懸命同情乞うて果てろ
太陽の下 おぼろげなるまま
右往左往であくびして死ね
生まれたことを悔やんで果てろ
出典: 奴隷天国/作詞:宮本浩次 作曲:宮本浩次
あなたは人生が辛いと嘆く人にどんな言葉をかけますか。
大抵の人は慰めてくれるでしょう。
残酷な言葉ですが、「人の不幸は蜜の味」という言葉を思い出してください。
不幸真っただ中にいる人には誰も嫉妬しませんし、格好の同情の対象となります。
悲しいですが、何もせず、嘆き続けながら人の同情を受け続けるのは楽な面もあるのは事実。
前を向き、生きていこうと頑張ることは素晴らしいですが、その分挫折や葛藤も多く経験します。
こうした経験を経て人は強くなるはず。
しかし、奴隷天国ではそんな現実の厳しさからは目を背け、ただ自分の不幸を嘆き続けるだけです。
本当につらい経験をしたときは誰しもそんな時期はあるでしょう。
しかし、それをずっと死ぬまで続ける人は、そんな生き方が大好きな、奴隷天国=天国の人なのです。
どう考えても本当の幸せな天国のはずはない奴隷天国。
しかし、周りのせいばかりにして何も自分を変えることができない人にとっては正に最高の逃げ場。
つまり、逃げ場=楽園=奴隷天国=天国なのです。
生まれたことを悔やんで果てろという言葉。
これも「死にたい」と嘆き続ける人に対して、同情だけでない、厳しくも的確な視線を投げかけていることがわかります。
「一生懸命」の意味とは
つらいつらいと一生懸命同情を乞え
出典: 奴隷天国/作詞:宮本浩次 作曲:宮本浩次
そんな人たちが辛い辛いと同情を求めることに対して、「一生懸命」という言葉が使われています。
なぜこのような表現になっているのでしょうか。
これは、奴隷天国の人は、辛い状況になったときに、物事を変えようと頑張らないことを意味しています。
つまり、同情を乞うことそのものに必死になっている、懸命になっているという意味。
よって、最大の皮肉といえます。
奴隷天国から抜け出すには
あなたも例外ではない
何笑ってんだよ
何うなずいてんだよ
おめえだよ
そこの そこの そこの
おめえだよ
おめえだよ
出典: 奴隷天国/作詞:宮本浩次 作曲:宮本浩次
最後に放たれるのは、まさかのお前も奴隷天国にいるんだよという痛烈なメッセージ。
これまで、わかるわかる、そんな人いるよね~と頷いていた人も思わずびくっとする言葉です。
ここで思い出してみてください。
冒頭から並んでいた言葉の数々。
楽な環境、夢に破れ嘆く、言い訳ばかり、同情を求める、死にたいと言う、生きている価値を見出せなくなる…。
この中の1つは自分にとって当てはまるものがないですか?
そんな人は奴隷天国の仲間。
よって、ほとんどの人は奴隷天国に片足を突っ込んでいるという衝撃的事実がここで明らかになります。
今の自分の生活が苦しいのは、国の政策が悪いからだと嘆く。
いじめられたことを悲観し、一生周囲を恨み続ける。
職場環境が辛いと嘆き、上司や同僚の文句を言い続ける。
同情され、なんとか救わなければいけない状況ではあります。
しかし、本当はそんな生き方も、不幸ではあるが、楽な生き方(奴隷天国)なのでした。
確かに言葉は非常に厳しいです。
しかし、本当に伝えたいことは、そこ(奴隷天国)からどう抜け出すかが重要だということ。
本当の幸せ(天国)=努力し、前向きに生き続けていくということなのです。