アイネクライネ
切ない女心を見事に歌いきる
2014年に発売されたアルバム『YANKEE』に収録され、2014年度の東京メトロのCMソングにも採用されたアイネクライネを最初にご紹介します。
世の中の女性がみんな強いわけではなく、たとえ付き合っていたとしても心の中には不安や隙間があるものです。
そんな女心を見事なまでに歌いきったナンバーは、必ずあなたの心も揺さぶるはずです。
MVは米津自身が担当しています
米津玄師はシンガーソングライターですが、イラストレーターやビデオグラファーでもあります。
アイネクライネのMVは米津本人がアニメーションを担当しており、ナンバーとともに映像を合わせて観ることでアイネクライネの世界観がグッと近づいてきます。
このMVを音無しで観ても、その色使いの良さからグッと引き込まれることでしょう。
ViVi
空虚感と現実の物語を上手く織り交ぜた作品
米津玄師の好きな曲を上げてくださいと質問すれば、必ずと言って良いほど入ってくるのが2012年に発売された1stアルバム『diorama』に収められているViViです。
『diorama』のコンセプトは仮想の街であり、どの楽曲もその街での物語となっています。
仮想の街の空虚感の中にも、現実に起こりそうなドラマ感に共感を覚える人も多いナンバーです。
楽曲のイメージをアニメーションで上手く表現
ViViのアニメーションも米津自身が担当しており、モノクロの鉛筆画風に描くことで、仮想の街や空虚感を見事に演出しています。
米津のアニメーターとしての実力も十分に垣間見ることができる、そんな作品に仕上がっています。
ピースサイン
2017年6月21日に発売された通算4枚目のシングルで、アニメ『僕のヒーローアカデミア』のオープニングテーマに起用されています。
「その歌を聞けばアニメの記憶が蘇るほどのパワーを持ったナンバーに作り上げたい」との思いを込めて書き上げたナンバーです。
アニメ好きだった米津の幼少時代に語りかけるように制作された楽曲は、米津が和田光司のButter-Flyを聞けばアニメ『デジモンアドベンチャー』のことを語れるのと同じように、ずっと記憶に残る楽曲に仕上がっています。
恋と病熱
恋と病熱は2012年に発売された1stアルバム『diorama』に収録されている楽曲です。
この「恋と病熱」というタイトルですが、宮沢賢治の詩集『春と修羅』に同名の詩が収載されています。
米津が宮沢賢治から影響を多分に受けていることはファンの間では有名な話です。
しかし、宮沢賢治の詩とは違って、恋を病熱と捉えて描写する辺りはさすが米津玄師といった感があります。
この楽曲はじっくりと聞き込んでいただいて、あなたの今の恋と比べてもらいたい、そんなナンバーです。
きっとあなたの心に突き刺さりますから。