意味は分からないはずですが、何故か犬ってこちらの話をじっと聞いてくれますよね。
首をかしげる動作をする子もいますが、それはちゃんと聞き取ろうとしているからだそうです。
なので、彼らに話しかけるのは決して無駄ではありません。
賢い子ならある程度の言葉の意味も分かるようになるかもしれませんね。
この歌詞の犬もきっとじっと飼い主の言うことに耳を傾けていたのでしょう。
何を言っているのかは正確に聞き取れなくても、飼い主の気持ちは伝わっています。
それが、どんな気持ちだったのかは2番の歌詞で明らかに…
手を握っていてね
離れていても一緒だよ
離れていても 寂しくないように
伸ばしたこの手をずっと離さず握っててほしい
もう泣かなくていい 怖くはないよ
また明日会うための 今日のサヨナラ
またいつか会おうね
出典: 赤い首輪/作詞:吉田結威 作曲:吉田結威
飼い主の悲しい気持ちが伝わっていた犬。
彼が泣くたびに、実は心を痛めていました。
ここの部分の歌詞は「別れのさみしさ」だけを歌っています。
悲しむ飼い主のことを想い、明るく振る舞っているようなニュアンスが感じられないでしょうか。
最期まで優しく飼い主を思いやる犬の健気さには思わず泣いてしまうことでしょう。
そして、最後に願ったのはたった一つ。
大好きな飼い主に触れたまま旅立つこと。
吉田さんはきっとこんな風に最期まで看取ることができたんだろうなと思います。
きっと犬は幸せな日々を思い出しながら亡くなったんじゃないでしょうか。
ウチにきて幸せだったのかな
僕は幸せだったけれど…
君がウチに来た日 それはもうただただ嬉しくて
ねえ君はどう思ってた? ウチにきて幸せだったのかな
出典: 赤い首輪/作詞:吉田結威 作曲:吉田結威
初めて出会った日から今までを回想する飼い主こと主人公。
一緒に過ごした楽しい日々は大事な思い出です。
最後のフレーズは愛犬の死の際に誰もが頭に浮かぶものではないでしょうか。
自分なりに精一杯世話をしたつもりだったけれど…
足りないこともあったんじゃないだろうか。
もっとしてあげれることがあったのでは?
動物が言葉を話せない分、余計にそう思ってしまうのかもしれませんね。
自分は幸せをたくさんもらったけど、「君」はどうなんだろう…
もう一度会えたら聞いてみたいですよね。
無力な自分が悔しい
病院ばかり怖い思いさせたね
僕には何も出来なくてごめんね
出典: 赤い首輪/作詞:吉田結威 作曲:吉田結威
大体の犬は病院が嫌いなんじゃないでしょうか。
中には病院が大好きな変わった子もいるかもしれませんね。
この歌詞の「君」はとても怖がりだったようです。
MVを見る限りチワワのようなので、いつも震えていたのではないでしょうか。
必要なことと分かっていても、怖がる「君」を無理やり病院に連れて行かなければならない。
毎回、「僕」は「君」に対する申し訳ない気持ちでいっぱいだったんでしょう。
代わってあげれるなら代わってあげたい…
人間の家族の場合もそうですが…
相手が病気などで苦しんでいるとき、何も力になれない自分が嫌になりますよね。
「僕」もきっとそんな無力な自分を悔しいと思っていたのではないでしょうか。
気持ちは伝わっている
離れていても ちゃんとわかってる
心配かけぬよにキミは強くて賢い子だから
泣いてばかりで ホントごめんね
少しだけ あと少しだけ そばにいさせて
出典: 赤い首輪/作詞:吉田結威 作曲:吉田結威
「君」がわざと明るく振る舞っていたことに気づいていた「僕」。
つらくても苦しくても、そんなふりをあまり見せなかったのかもしれませんね。
きっと我慢強い子だったのでしょう。
「僕」が悲しまないように…と思ってがんばって我慢していたのかもしれません。
そんな優しい気持ちはちゃんと「君」が「僕」の気持ちを理解していたように、「僕」にも伝わっていました。
魂は離れていても心はつながっている。
そう言いたいのかもしれません。
長年一緒に過ごした絆は、たとえ会うことができなくなっても、変わることはないのです。
もうすでにここにはおらず、旅立ってしまった「君」。
そのことは分かっていながらも、その死を認めることがつらくて離れがたい…
過去に愛犬を亡くした経験のある方はとても共感できる部分ではないでしょうか。
寂しいけど もういかなきゃ
出典: 赤い首輪/作詞:吉田結威 作曲:吉田結威