流れゆく世界の中で
言葉さえいらないくらい
ただそばにいて寄り添うことが
こんなに強く優しいなんて
流れゆく意識の中で
何もかも分からなくても
ただそばにいて愛することを
忘れないように生きていくから
ずっと
出典: 流れゆく世界の中で/作詞:谷中敦 作曲:沖祐市
タイトルにも含まれる流れゆく「世界」ですが、そこにもうひとつ「意識」のワードが加わりました。
「世界」は自分から見ると外側にあります。一方で「意識」は内側にあります。
そばに寄り添うあなたは「世界」の側に存在しています。
でも一緒にいることが叶わなくなった瞬間から「意識」の側、つまり思い出の中でしか存在を感じることができなくなります。
離れ離れになった後の方がより精神の深いところで存在を認識するようになる。
そんな、残された人間の哀愁が感じられるようです。
それでも進む
流れゆく世界の中で
悲しみも
想い出も
いつか
笑顔で佇むあなたが見えるよ
出典: 流れゆく世界の中で/作詞:谷中敦 作曲:沖祐市
一人の「世界」は寂しいです。
でもやっぱり「世界」は流れ続けます。
そんな暮らしには「意識」の中へいってしまったあなただけが寄り添います。
一人きりで居続けることを決して受け入れたわけではありません。
「あなた」が笑顔で佇んでいるワケ
最後に、どうして笑顔で「あなた」が待っているのかに注目してみましょう。
一方的にフラれた別れなら「いつかまた振り向いて欲しい」というような表現になるでしょう。
悪意や裏切りで別れたなら「いつか許して笑っていよう」とでもなるでしょうか。
恐らくこの二人は、自分たちではどうしようもない理由で離別したのではないでしょうか。
一緒に居続ける選択もあったけど、あえてそうしなかった。それが許されなかった。
例えばもっと幸せにしてくれる人が現れたから、自ら身を引いた。
大昔なら「愛する人の命を守るため」戦争に行ったというようなことも含まれるかもしれません。
その別れはネガティブなものではなく、相手の幸せを強く願った上にある別れだったのではないでしょうか。
いつか再会を果たした日には笑顔で向き合える、そんな確信のある別れだったのです。
ガジュマルの木
MONGOL800といえば「あなたに」をはじめ、様々な人と人との繋がりや愛情について歌った楽曲に定評があります。
その一つに「ガジュマルの木」という歌があります。
大切な人への想いを歌い上げていて、「流れゆく世界の中で」と共通したテーマ性を感じることができます。
より深くより広く強く
優しさの根を伸ばしましょう
目に見えぬ優しさの根はこの星を抱く
出典: ガジュマルの木/作詞:上江洌清作 作曲:MONGOL800
ガジュマルとは?
ガジュマルは別名、絞め殺しの木とも呼ばれます。
なんだか物騒なネーミングですが、他の樹木や岩に巻きついて成長する様からそう呼ばれるようになりました。
「この星を抱く」ほどの圧倒的な包容力に優しさを見出している、そんな歌なのです。
「流れゆく世界の中で」もまた、いなくなっても存在を強く感じられるほどの包容力がある歌です。
一緒にいても離れていても心はずっと同じところにある。とても慈悲に満ちた歌ですね。
まとめ
数多のアーティストとコラボしている東京スカパラダイスオーケストラ。
今回の楽曲はそこにMONGOL800の沖縄カラーが合わさり「琉球スカ」あるいは「島唄スカ」とでも呼びたくなるような素晴らしい楽曲が誕生しました。
そして東京スカパラダイスオーケストラは現在、12月まで続くツアーの真っ只中です。
MONGOL800もまた、5月19日より全国47都道府県を回るロングツアーを予定しています。
発売当時は行われなかった、1stアルバム幻のリリースツアーです。
それぞれ別々のステージから、同じくらい熱い音楽を私たちに届けてくれることでしょう!
無料で音楽聴き放題サービスに入会しよう!
今なら話題の音楽聴き放題サービスが無料で体験可能、ぜひ入会してみてね