泥が意味するもの

切れど切れど纏わりつく泥の渦に生きてる
この体は先も見えぬ熱を持て余してる
野ざらしにされた場所でただ漂う獣に
心奪われたことなど一度たりと無いのに

出典: 青春病/作詞:藤井風 作曲:藤井風

ここでいう「泥」というのは青春における焦燥感を意味しているのでしょう。

何故かいつも何かに追い立てられているかのように感じる。

その状態を疎ましく思っているのでしょう。

そして2行目では彼が青春という正体のよく分からないものに駆り立てていることを意味しています。

行き場を失った獣のように、どこか行く宛てもなくただぼんやり佇んでいる。

自分がまるでそんな状態であると認識して、何故こんな気持ちでいるのか疑問に思っているのでしょう。

何故自分はこんな子供と大人の間にいるのだろうか。

そんな心の声が聞こえてくるかのような歌詞です。

いつかは終わるのが青春

青春のきらめきの中に
永遠の光を見ないで
いつの日か粉になって知るだけ
青春の儚さを…

出典: 青春病/作詞:藤井風 作曲:藤井風

この楽曲最後の歌詞パートとなりました。

青春が放つその「煌めき」について言及しながらも、そこに永遠の時間は無いと歌っています。

いつかは消えて無くなる青春のその儚さ

それに囚われることなく、前を向いて進んでいくべきだと私たちに教えようとしています。

彼はこの楽曲の冒頭で青春は病であると歌いました。

謎の焦燥感に駆られたり、苦しくなったりするのは「青春病」のせいである。

しかしその状態というのは輝かしいけれど、いつまでも続くことではありません。

何故なら人は大人になっていくからです。

いつか青春は終わるからこそ儚く美しいものだといえます。

しかし同時に青春というのは美しいだけではなく、危なっかしさや鬱屈したものも含有しているのでしょう。

そしてそんな状態というのはいつかは終わりを迎える。

彼は青春時代だけが全てではないと伝えたいのではないでしょうか。

大人と子供の狭間にいながらも、成長していかざるを得ないこと。

それを受け止め大人になることを、藤井風はこの楽曲で表現したのでしょう。

まとめ

藤井風【青春病】歌詞の意味を考察!青春に別れを告げるのはなぜ?ドドメ色と表現する青春に何があったのかの画像

今回は藤井風の「青春病」についてご紹介しました。

この楽曲で彼は青春というものを病であると定義して、その時代の感情を独自の言葉で表現したのです。

彼独特の言葉遣いや価値観からオリジナリティの感じられる楽曲。

その魅力をこの記事を通してお伝えできていれば嬉しいです。

最後にOTOKAKEに掲載されている記事からおすすめをご紹介します。

今回ご紹介するのは、藤井風の「何なんw」と「もうええわ」に関する歌詞解説記事です。

どちらも藤井風らしい言葉選びの光る楽曲となっています。

この機会に是非、以下の記事に目を通してみてはいかがでしょうか。

すでにデジタルリリースが開始されている曲「何なんw」。どことなく懐かしいサウンドと共に歌われる歌詞には、一体どんな意味が込められているのでしょうか?

2020年2月21日にリリースされた藤井風の【もうええわ】。独特の関西弁で語られる彼の人生観とは?歌詞の内容に細かく迫ります。生きる上で大切なもの、手放すべきものを考えさせられる深い楽曲です。

無料で音楽聴き放題サービスに入会しよう!

今なら話題の音楽聴き放題サービスが無料で体験可能、ぜひ入会してみてね