まずは騒音から「MUTE」。
もはやどんな音も主人公には「ノイズ」であると感じてしまい、煩わしく思っているようです。
不眠症にもかかっているのか、寝ることができないと訴えています。
なかなか深刻な精神状態に思えます大丈夫なのでしょうか。
さらに主人公は周りの景色も「MUTE」。
極力、自分が負担に思うものは見ないようにすると決めたようです。
そんなことが果たして可能なの分かりませんが、もしかすると未来の世界では可能になっているかもしれませんね。
ストレスの原因をVRなどでに消してしまうということが可能かも?なんだかどこかのSF作品で見たことがある設定です。
都合のいい生き方
コンビニの傘が示すものとは
降り止まない冷たい雨の中で
コンビニの傘をさすように
降りかかる心ない言葉を全部
聞き流すことができたなら
出典: MUTE/作詞:40mP 作曲:40mP
完璧な「無音」という状態にするのはかなり難しいです。
絶えず何かしら音がしているというのが通常ですが、主人公はそんな状態を雨に例えています。
ここでわざわざ「コンビニの傘」で雨を避けると言っているのはなぜでしょうか?
それはコンビニで購入できる傘というのはほぼ「いつでもどこでも」手に入るものだからです。
「手軽さ」や「どんな時でもどんな場所でも」という意味が「コンビニの傘」には込められています。
つまり、主人公はいつでもどこでも聞きたくない悪口などを避けることができればいいのに…と願っているのです。
そんなことは今のところ不可能ですが、そう思ってしまうほど主人公は傷ついているのでしょうか?
都合よく生きていきたい
正解を変えることなんて僕には到底無理だ
自分に都合のいい話だけ聞きながら
生きていきたいだけ
出典: MUTE/作詞:40mP 作曲:40mP
「正解」が何のことかはわかりませんが、もしかすると「間違っている」と主人公はいろんな人から批判されているのかもしれません。
しかし、それを受け止めるほどの心の強さを持っていないと嘆いています。
誰しもそうでしょうが、悪意のある言葉は聞きたくないものです。
しかし、それが本当は主人公を傷つけようとしているものだけではなく、間違った言動を注意しているだけだったら?
繊細な心を持つ主人公には、耳に入る全てが自分を貶めようとしているように感じているのかもしれませんね。
ここでは主人公の正直な気持ちが綴られていますが、それは少し身勝手にも思える言葉です。
良く深刻な話をしようとすると逃げてしまう人がいますが、問題に向き合わない事には解決はしません。
この後は同じ歌詞のサビが続きますので、省略させていただきます。
主人公の結末とは…
暗闇の中ひとり
聞きたくないないものをミュートして
君の声さえもう二度と聞こえない
見たくないないものをミュートして
望んだとおりに静かな暗闇の中 ひとり
出典: MUTE/作詞:40mP 作曲:40mP
全てをシャットアウトしてしまった主人公はすっかり孤独な状態に陥ってしまいました。
冒頭の歌詞では大事な存在である「君」の声が聞こえないことに苛立っていたはずなのですか、もはやそれすら聞こえないようです。
もう傷つくことはないかもしれませんが、誰とも干渉し合わない、接触しないというのはかなり寂しいことですよね。
「暗闇の中」という歌詞があるので、もしかすると主人公は自室に引きこもってしまっているのかもしれません 。
バッドエンドな最後に思えました。
現代社会ではインターネットしているのでSNSなどで簡単にコミュニケーションがとれるように。
その反面、相手を傷つけるというのも簡単になりました。
「相手にしなければいい」とはいいますが、なかなかその境地に立つのは難しいと思います。
「たかが言葉くらいで」と思っているのならそれは間違いです。
言葉は人を傷つける刃になることも十分ありえます。
たった一度言われたことを一生覚えていることもあるでしょう。
軽い気持ちで互いを傷つけあわないようにしたいものです。
それにはまず、自分が相手を傷つけてしまわないかということを気をつけていきたいものですね。
最後に
繊細な主人公が全てをシャットアウトした結果…
『MUTE』は繊細な主人公が聴くもの・見るもの全てをシャットアウトした結果、孤独になってしまうという曲でした。
現代社会を反映したような歌詞で、考えさせられたのではないでしょうか。
人からの指摘には耳を傾けるべきですが、中傷は聞き流していくのが理想。
そういったメッセージも含まれているように感じました。
もし、目や耳が疲れたのなら静かな場所でゆっくりしてみるのも良いかもしれませんね。