悲しみを迎えに行くのはやめたのはなぜ

くよくよ考えるのはもうやめよう

悲しみを迎えに
行くのは止めたよ
明日は笑顔で いるために

出典: 金目鯛の煮付け/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐

今日はもう終わったのです。

主人公は、過去を思い悩むのではなく、明るい未来を信じようと前向きな気持ちになっています。

過ぎた時間は帰ってきません。悔やむ必要はないのです。

一人でいる時間が長いと、どうしても過去を引きずってしまいます。

家族と共に過ごすことで、ポジティブな気持ちになれるでしょう。

過ぎたことをくよくよ考えるより、明日に希望を持って生きることが大事。

主人公の彼も、仕事の後もあれこれ考えている自分に見切りをつけて、笑顔で明日を迎えたかったのでしょう。

過去から未来へ切り替えるきっかけは、暖かい家庭の営みであり、家族の優しさだったのです。

どうにかなるさ

毎日すれ違う 気まぐれな風に
吹かれて飛ぶような
シャボン玉のように

出典: 金目鯛の煮付け/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐

必ず明日は来るのです。悲しんでも悔やんでも時の流れは変えられません。

主人公は、変えられないのなら時の流れに身を任せてみようと覚悟します。

辛い明日がやってくるかもしれないけれど、どうにかなるさと気軽な気持ちでいようと考えたのです。

どこか心許ない印象があるシャボン玉。

主人公は、自分が風に流されるシャボン玉でも構わないと決めました。

飄々と軽い気持ちで生きることで、足元がおぼつかない不安や困難さえも楽しめると思えたのでしょう。

背中を後押しするもの

今宵は月さえ ついて来る

出典: 金目鯛の煮付け/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐

過去のことは忘れて、明るい未来に希望を持とうとする主人公を、月が後押ししているようです。

月はよく太陽と比較されます。

太陽が明るく前向きなイメージだとすると、月は暗くもの悲しいイメージです。

その月でさえも背中を押してくれている。

歌詞に出てくる月は、下支えしてくれる象徴と解釈できます。

家族と共に金目鯛で少し贅沢な夕食をと考えている主人公には、月さえも太陽のように明るく見えたのです。 

明るく生きて行こう

さ迷い トンネル抜け出して
歩こう どこまでも

夢も希望も胸の 奥で燃えている

出典: 金目鯛の煮付け/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐

いろんな悩みがあって迷うこともあるけれど、前を向いて歩いていれば、必ず明るい未来が開ける。

現代の鬱屈した社会を示唆して、明るく生きようと人々にメッセージを送っているようです。

口に出して夢や希望を訴えることが難しくなった今の世の中。

せめて胸の中の熱い思いは消さないでいたいものです。

この楽曲は、サラリーマン家族の暖かい日常を描きながら、暗い話題ばかりの世間に一石を投じています。

どんな辛く厳しい環境にあっても、必ずトンネルを抜けて明るい未来はやってくる。

希望と夢は忘れずに生きて行こうと語りかけているようです。

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