憧れの環境
いつの日かこんな店を出したいな
少しだけ強情なパン職人
あなたになって貰って
そばで手伝いたい
出典: アーモンドクロワッサン計画/作詞:秋元康 作曲:草野よしひろ
労力をかけて来店したパン屋さん。
店舗の様子を観察するうちに、いつしかここが理想の場所となったようです。
昔ながらの職人気質な男性と、それを支える謙虚な女性。
本シーンではそんな理想の将来像も提示しています。
またこの将来像は全て彼女の中ので完結している、いわば妄想の世界の出来事です。
ここで主人公は大好きな彼との未来に妄想を広げ、想像を繰り広げています。
この理想が彼と歩む現実になるのなら、それ以上何も言うことはありません。
理想の将来と現実の恋愛がリンクした、印象的な場面といえるでしょう。
2番の歌詞を解説
幸せとは
仲がいい夫婦
2人で切り盛りしてる
儲かってはいないけれど
何(なん)かしあわせそう
出典: アーモンドクロワッサン計画/作詞:秋元康 作曲:草野よしひろ
本曲で度々登場するパン屋さんは、夫婦2人で営業しています。
こちらの描写から、店舗の規模はさほど大きくありません。
こじんまりとしたパン屋さんであることが分かります。
チェーン店には出せない人の温もりがこのお店の魅力といえるでしょう。
また後半では店舗の利益について注目しています。
定番商品はあるものの、爆発的に忙しい人気店というわけではない様子。
ここから利益を重要視した経営ではないと考えることができます。
幸せの価値はお金だけではありません。
この夫婦の様子を見ていた主人公は、幸せの在り方を考え直したようです。
理想のカップル
いつか私たちも
こんなカップルになりたい
24時間 一緒にいて
きっと同じ夢を見てる
出典: アーモンドクロワッサン計画/作詞:秋元康 作曲:草野よしひろ
今は付き合っていませんが、主人公は彼と付き合いたいと願っています。
無事付き合えたなら、夫婦のように仲睦まじい2人が理想のようです。
ではここでいう「同じ夢」とはどのような意味なのでしょうか。
寝る時に見る夢と捉えることもできますが、ここでは未来のことだと考えるのが妥当です。
彼女はこの夫婦が経営しているようなパン屋さんを開き、穏やかに過ごしたいと考えています。
どんなお店にしたいのか?彼とのこれからの関係は?
これらの理想については、今までの表現と併せて今後の歌詞に登場してくることでしょう。
日常が大切
デートを繰り返すことよりも
当たり前に家にいるっていい
朝から晩まで働いても
つらいとか苦しいなんてこと
絶対ないわ
出典: アーモンドクロワッサン計画/作詞:秋元康 作曲:草野よしひろ
前半2行では普段の生活の様子を表現しています。
お出かけのような非日常の体験よりも、当たり前の日常に幸せを感じたい…。
理想の夫婦を目の前にした彼女は、そういった志向へと変化しているようです。
また2人でパン屋さんを経営するとなると、自宅でも職場でも顔を合わすことになります。
さらにパン屋さんは朝の仕込みが早いことで有名な職業です。
一見苦しく感じるような経験も、彼がいるから楽しく感じる…。
そんな人生を送りたいと考えています。
奥深いパンの世界
アーモンドクロワッサン
みんなが好きで
近所の人の毎日の朝食よ
あなたと私だけで
地元密着型がいい
振り向けばこの妄想がきっかけ
たかがパンだと思って修行して
されど奥は深かった
頬張れば笑顔になる
出典: アーモンドクロワッサン計画/作詞:秋元康 作曲:草野よしひろ
ここでは彼女が開きたいお店の概要について触れています。
小規模ながらも、地元住民に愛されるお店を目標としているようです。
まさに前述した夫婦のお店そのものといえるでしょう。
また後半には彼女が現実で取った行動についても登場。
ここから主人公は将来に向けて、既に一歩を踏み出していることが分かります。
妄想は妄想のまま終わらせず、理想の将来に向けて計画的に行動している主人公。
行動力のある彼女の性格が伺えます。
妄想をきっかけに、パンの魅力に呑み込まれていく彼女の姿が確認できるシーンです。