夢の共演再び

椎名林檎と宇多田ヒカル【浪漫と算盤】歌詞の意味を徹底解説!浪漫がある時に算盤を弾くってどういう事?の画像

再び共演となった2人。

2016年9月に宇多田ヒカルの発表したアルバム、「Fantome」。

それに収録されている、「二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎」から約3年ぶりです。

今回は椎名林檎が迎え入れた形になります。

1998年同じレコード会社から、2人は同期でデビューしているのです。

とはいえ、まさか2人がコラボレーションをしてしまうとは...。

たった3年ですがもう懐かしく、そして驚いたことを再び思い出させます。

前回は、日常生活を切り抜りぬきリアリティある楽曲になっていました。

子供をもつ若いママが歌詞に共感し、「二時バカ」症候群なる現象が起きたそうです。

比較的、分かりやすくキャッチーな歌詞楽曲であった前回。

天才同士が再び共演し、繰り広げる世界はどう表現されているのでしょうか?

楽曲の詳細

椎名林檎初めてのベストアルバム

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2019年11月に自身初のベストアルバム、『ニュートンの林檎 〜初めてのベスト盤〜』をリリースしました。

ドラマ『時効警察はじめました』の主題歌で、新曲でもある「公然の秘密」も収録されているアルバムになります。

今回のご紹介はアルバムオープニング1曲目を豪華に彩る椎名林檎宇多田ヒカル「浪漫と算盤」です。

11月25日よりYouTubeに配信後、瞬く間にランキング1位に躍り出ました。

ファンの待ちわびた感と期待の表れではないでしょうか。

言わずもがな、タイトルの想像通りイントロから「椎名林檎 節」が炸裂しています。

現代ではあまり使われることのない、難解な漢字と言葉が次々と飛び交っているのです。

相反する2つの言葉

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今回の楽曲で椎名林檎は宇多田ヒカルを迎えるにあたり、「力んで臨んだ結果できた作品」だと語っています。

「浪漫と算盤」=「ろまんとそろばん」

「ろまん」を漢字にすると、どこか意味合いが軽く感じてしまいす。

逆に「そろばん」を漢字にすると、高性能で精密機器のような印象ですね。

一見して、相反する2つの言葉をなぜ選んだのでしょう?

損得勘定のみ突きつめる殺伐とした現代社会をあざ笑い、本質に斬りこみ一石を投じるメッセージソングなのか。

どうやらこの楽曲は、イントロから始まる4行の歌詞がポイントになりそうです。

では続き、歌詞の意味を徹底解説していきます。

浪漫と算盤

ポイントの4行

主義を以って利益を成した場合は
商いが食い扶持以上の意味を宿す

義務と権利双方重んじつつ飽く迄
両者割合は有耶無耶にしていたい

出典: 浪漫と算盤/作詞:椎名林檎 作曲:椎名林檎

「主義」とは自分の考え方や行動です。「食い扶持」くいぶち、食費など生活する上で必要な全てを含みます。

「有耶無耶」うやむや、曖昧さや不明瞭ということです。

「浪漫と算盤」歌詞の意味全てを決定づけ、鍵となるのは冒頭4行です

時に何を優先すべきなのか

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仕事で稼いだお金は、ただ生活をする為だけの対価ではないのである。

社会や家族に対し責任を果たしつつ、自分自身は時に何を優先すべきかを判断できていないのではないか。

「義務」と「権利」両極端の現実を出来ることならば限りなく、あやふやなままにしておきたい。

結局人は皆、「自分勝手な生き物」だというとこでしょうか。

人はみな孤独

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