強がりだった
続きまして3番のDメロです。これまで出てきたメロディーラインから大きく展開します。
一体全体
何を信じて歩けばいいの?
何にすがりつけばいいの?
時の流れは酷く残酷で
未来なんていつだって不確かで
強がらなきゃやってらんないさ
霧があなたを覆い隠すのならば
狙いを定めて曇り空を撃ち抜いて
出典: Hitman/作詞:Daiki Tsuneta 作曲:Daiki Tsuneta
「一体全体」の一言でイメージされるのはアニメ「BANANA FISH」のED曲として起用された「Prayer X」。
ヌーにとってはインディーズ時代のファーストシングルでした。
吉田秋生先生の名作「バナフィ」がついにアニメ化…という歴史的快挙を彩ったテーマ曲。
アニソンという枠組みすらも軽く飛び越えた出来栄えに「これは売れる!」と直感したファンもいました。
ところが「白日」レベルまでは跳ねなかった「Prayer X」。
「Hitman」の制作時にもまだ売れないという葛藤はあったと思われます。
「こんなにすごい音楽を生み出しているのだから売れるはず!」という意気込みは強がりだったのでしょう。
それでも不確かな未来を信じて、まだ見えないリスナーに向けて最高の音楽を届けるよ!
祈りにも似た、ヌーからの熱いメッセージと受け取りました。
弾にこめられた想い
最後までじっくり歌詞を読み込んでも、「Hitman」には殺し屋は出てきませんでした。
では<弾>とはいったい何だったのでしょうか。
King Gnuという至極の音楽
歌物語の主人公にリスナー自身を重ねる…という一般的な聴き方もできる「Hitman」。
ただ、ヌーというバンドそのものを描いた物語としてとらえるのもおもしろいでしょう。
実際「弾を撃つ」とは「音楽で心を射貫く」という意味に解釈できます。
「くもり空」はヌーの音楽がまだリスナーにあまり届いていない状態。
くもっていてリスナーが見えない。未来に夢を抱いていいのか、ヌーのメンバーたちの心もくもりがち…。
それでもヌーの生み出す音楽は最高だという自覚はあるわけですね。
もちろん強がりも入っていますが、目を閉じてもヌーの音楽がたくさんの人の心に刺さる未来は見えると確信。
まさに「ヌーの音楽は太陽を輝かせるかもしれない」という話です。
ここでゾクッとするのは、実際に太陽を意味する「白日」という曲でヌーが売れたという展開。
常田さんには本当に未来が見えていたようで驚愕させられます。
もちろんヌーというバンドのコンセプトどおりなわけですが、カリスマ常田さんの本領発揮と納得しきりです。
大坂なおみ出演CM
また「Hitman」はANAグローバルCMのCMソングにも起用されました。
そのCMに出演されたのはテニスプレイヤーの大坂なおみさん。
「弾を撃つ」と「球を打つ」のダブルミーニングになっているのもおもしろいですね。
ただCM用の書き下ろし曲ではないので、ANAかCM制作サイドの企画と思われます。
ヌーはクリエイターの創作意欲をも掻き立てる存在と考えられるでしょう。
最後に
【King Gnu(キングヌー)】おすすめ人気曲ランキング10選!ヤバすぎるミクスチャーロックを厳選 - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
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