消えない悲しみも綻びもあなたといれば
それでよかったねと笑えるのがどんなに嬉しいか
目の前の全てがぼやけては溶けてゆくような
奇跡であふれて足りないや
あたしの名前を呼んでくれた
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本当に女性が何か悲しみを背負って生きていて、そんな悲しみの切れ端がふとした時に「綻び」となって出てきてしまったとしても、好きな人と一緒に過ごせて笑い合えるだけで嬉しいのだと感じられます。
「目の前の全てがぼやけては溶けてゆく」のは涙のせいでしょうか。
自分の名前を呼んでくれたことが主人公の女性にとって奇跡のような出来事であり、その想いがついに叶います。
「あなた」が選んだ相手は他の誰でもない「あたし」だったのです。
自分が隣じゃなくても「あなた」が幸せならいいとさえ思っていた彼女の頬には涙が流れていました。
サビの最後の一番盛り上がる場面で「あたしの名前を呼んでくれた」という文が来ます。
それは名前を呼んでくれた幸せを噛みしめているからではないでしょうか。
夢のような現実を噛みしめ、涙を流しながら喜ぶ情景が目に浮かびます。
今の幸せと過去の闇
垣間見える闇
あなたが居場所を失くし彷徨うくらいならばもう
誰かが身代わりになればなんて思うんだ
今 細やかで確かな見ないふり
きっと繰り返しながら笑い合うんだ
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相手の男性にとっても、時には居場所を感じられなくなってしまうほどの事情が何かあるのかもしれません。
誰かが身代わりになったとしてもあなたは傷つかないでいてほしい、という女性の密かな願いが込められています。
もし好きな人に何か欠点が見つかったとしても見ないふりをしたいものです。
そんな小さなことよりも、二人で一緒に過ごしていくことの方が女性にとって意味のあることなのですね。
そんな日常的な出来事を笑いあえるような日々を主人公は「きっと」と想い描いています。
またここには主人公の隠していた「秘密」の中の闇のようなものも垣間見えるようにも感じられるでしょう。
「誰かが身代わりになれば」という少し怖い表現は彼女の過去が関係しているかもしれません。
ここから続く歌詞もそれに連鎖するように少し暗くなっていきます。
消えない不安
何度誓っても何度祈っても惨憺たる夢を見る
小さないつかあなたを呑んでなくしてしまうような
あなたが思えば思うより大げさにあたしは不甲斐ないのに
どうして
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「惨憺たる」という言葉は日常的にあまり使わない言葉ですが、意味としては、痛ましいことや嘆かわしいこと、見るも無残な様子のことです。
主人公はそういった奇妙な夢を繰り返し見ているようですが、相手の男性の身にも何か降りかかってくるのでは、と恐れているのでしょうか。
強い不安が「大げさ」で「不甲斐ない」女性が「どうして」と問うのは、こんな私のことを「どうして」見てくれているのだろう、もしくは「どうして」自分はこんな人間なのだろう、両方の意味が込められているようにも捉えられます。
歌詞には一回しか書かれていませんが、曲の中では「どうして、どうして」と数回繰り返されます。
このことも多数の意味があることを示しているのではないでしょうか。
これまでの歌詞でもあったように、主人公は自分に自信がありません。
その自信の無さが彼と結ばれても変わらず、主人公をネガティブにさせてしまっています。
「秘密」を抱えているあなたに相応しくない人間なのに、どうしてあなたは隣にいるのか。
それさえも分からなくなっていきます。
「あなた」と出会って変われた「あたし」
永遠を望む日々
お願い いつまでもいつまでも超えられない夜を
超えようと手をつなぐこの日々が続きますように
閉じた瞼さえ鮮やかに彩るために
そのために何ができるかな
あなたの名前を呼んでいいかな
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毎晩、悪い夢を見ている女性が男性と一緒に過ごすことで、自分が抱えている問題を乗り越えようと決意しています。
そうやって二人で過ごす日々がいつまでも続いてほしいという主人公の強い願いが感じられる部分です。
眠っている間にも幸せを感じられることが「彩り」だとすると、そのために何ができるかと考える女性の健気な様子が浮かんできます。
そして「あなたの名前」を呼ぶことで、このまま自分の想いを持ち続けても良いのかもしれないという前向きな気持ちで向き合えるようになるのです。
ただその語尾には「呼んでいいかな」と、自分に対する自信の無さが未だに表れています。
しかし、自信が無いながらも前を見て、「あなた」と幸せになりたいという変化を感じられる歌詞です。
彼女は「あなた」に出会って前向きに変わっていくことができたのでしょう。
主人公は過去のことを話すときはネガティブな言葉ばかりです。
しかし、ここでは明るい未来の話をしています。
主人公の救世主
産まれてきたその瞬間にあたし
「消えてしまいたい」って泣き喚いたんだ
それからずっと探していたんだ
いつか出会える あなたのことを
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