夢はいつでも
ここじゃないどこかにあるよ
一緒にいたら
きっと叶わない
出典: やさしさが邪魔をする/作詞:秋元康 作曲:aokado
互いに話した将来のこと。
就職かもしれません、進学かもしれません、あるいは結婚という場合もあるかもしれません。
しかし、それぞれが持つ「夢」に進もうとしたら、別々の道を歩まなければならない。
おそらく、2人とも主体的で、自分が叶えたい、自分だから叶えられる「夢」があるのでしょう。
互いが互いを尊重したい。
だから「夢を諦めて、ついてきて欲しい」とはどちらもいうことができないのです。
そんなことをいったら、わがままになるから。
切なさが増してきます。
曲名に込められた意味
やさしさが邪魔をする
強がりとわかっていても
僕が止めない方が
君のためだと思った
しあわせにできるなら
どんな悲しみも耐える
潤んでいるその瞳
涙が溢(こぼ)れる前に…
出典: やさしさが邪魔をする/作詞:秋元康 作曲:aokado
ここで、曲名が歌詞となって出てきました。
主人公は「優しい人」なのですね。
本当は別れたくない、自分についてきて欲しい。
「僕が幸せにするから!」と強引に腕をつかむことができたらいいのに。
しかし、それはできない。
相手の幸せを願うなら、自分が身を引くことが正解。
そんなジレンマを感じます。
そして、主人公が耐えるという悲しみとは、一体どんな悲しみなのでしょう。
やはり、2人とも互いに離れたくないのです。
相手の眼には、涙がたたえられています。
内心の描写がないことで、よりリアリティーを感じる部分です。
2番の歌詞
では、続いて2番の歌詞を読んでいきます。大サビまで一気にいきます。
思い出の味
キリマンジャロのコーヒーを
味わえるのも最後かな
君が好んだこの酸味を
忘れられないよ
出典: やさしさが邪魔をする/作詞:秋元康 作曲:aokado
「キリマンジャロ」は、コーヒー豆のブランドですね。
キリマンジャロ(英:Kilimanjaro)は、キリマンジャロ山域、タンザニア北部、ケニア国境近くのモシ地方で栽培収穫された果実から加工生産したコーヒー豆のブランド。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/キリマンジャロ_(コーヒー)
キリマンジャロは有名なブランドですので、喫茶店でも普通に頼むことができます。
また、豆も専門店に行けば問題なく手に入る。
主人公がキリマンジャロを飲めなくなるのは、別の理由からです。
歌詞にも書かれている特徴的な味で相手を思い出すから、なのですね。
これは余談ですが、キリマンジャロを深煎りすると酸味よりも苦みが強くなるそうです。
悲愴な決意
これからの日々
後悔をさせたくなくて
微笑(ほほえ)みながら
見送るしかない
出典: やさしさが邪魔をする/作詞:秋元康 作曲:aokado
先ほども書きましたが、主人公の葛藤はまだ続いています。
自分の本心に従ってもらったとしたら、相手はきっと我慢をすることになるだろう。
口では「いいよ」、「楽しいよ」、「私が決めたことだから」といいながら、きっと後悔をする。
相手にそんな思いをさせるなら、自分が我慢をしよう。
「しかない」という部分に、悲愴感が漂います。