「今日くらいは」で歌われているのは?
失恋に至るまでの心情
2019年6月26日にTETORAがリリースしたアルバム「教室の一角より」。
その3曲目に収録されている楽曲「今日くらいは」には、失恋に至るまでの痛烈な心情が歌われています。
TETORAといえば、不器用な女性の内面を描く歌詞が多い印象。
「今日くらいは」の主人公はというと…。
やはり、本音が上手に表現できず、無理を重ねてしまったようです。
この失恋の敗因は何だったのでしょうか?
主人公が抑え込んだ本音とは?
今回は歌詞の意味を徹底考察していきます。
鳥肌物のMVをチェック
高ぶった感情の正体は?
こちらは「今日くらいは」のMV。
演奏前の語りが鳥肌物ですね。
彼女たちが音楽にかける想い、そしてメンバーと出会えた奇跡への感謝が伝わります。
汗だくになって鋭い目で見つめていますが、どんな心境なのでしょうか?
すごく苦しそうで、高ぶった感情が爆発している印象です。
それでは、歌詞の考察へと移りましょう。
「別れ」をためらってしまう
恋愛感情の変化
あんなに愛していた僕がいなくなったって
じゃあ ここにいる僕は何者なんだろう
それとも君が君じゃいなくなったのかな
出典: 今日くらいは/作詞:上野ハユネ 作曲:上野ハユネ
1つ目の「僕」は「君のことを好きな僕」という意味だと考えられます。
つまり、好きではなくなってしまったということ。
自分の心の変化を歌っているのでしょう。
でも、なぜか君のもとを離れられない…。
好きじゃなくなったはずなのに執着している自分自身を理解しきれていないようです。
この矛盾から「僕が変わった」のではなく「君が変わった」のかもしれない、と考えました。
「僕の好きな君ではなくなった」から「僕の恋愛感情は持続できない」という解釈なのでしょう。
いずれにせよ、主人公の恋愛感情が薄れてしまったのは揺るがない事実です。
「別れ」が脳裏をよぎる
君の背中で気づかれないように涙を流してた
さよなら が悲しい事は痛くなるほど知ってるのにな
出典: 今日くらいは/作詞:上野ハユネ 作曲:上野ハユネ
自分から別れを告げるか迷っています。
なぜ涙を流すのでしょうか?
君にまだ情があるのかもしれません。
そして、本当は君を好きなままでいたいのかもしれません。
だけどそれが叶わない…。
君と積み重ねた時間や絆の尊さが伝わってきますね。
でも、恋人でいるためには「恋愛感情」も必要です。
別れをきっかけに大切な人を失えば、心の支えだって失ってしまうでしょう。
そして彼に気づかれないように、こっそりと涙を流したのでした。
このままでいたかった
あともうちょっとだけ、
ほんと少しだけでいいから
一緒にいたかった
まだ、愛していたかった
出典: 今日くらいは/作詞:上野ハユネ 作曲:上野ハユネ
ここでストレートに「名残惜しさ」が表現されます。
これからも君に寄り添いたかった。
そんな気持ちが語られるたびに、自分の移り気が胸を締め付けることでしょう。