【教祖誕生/Creepy Nuts(R-指定&DJ松永)】歌詞の意味を解釈！痛烈な皮肉が現代に刺さる

この歌詞に登場する人は世の中の流れに逆らいたいと思っています。

しかし、捻くれた感情の奥にはとてもピュアな心が隠されていました。

彼はかつてスターになることを夢見ていたのです。

ここでのスターとはキングギドラの「スタア誕生」とも被せているように感じました。

自分もスターになっていろいろな人から尊敬されたい！

ただ純粋にそう思っていた夢が世の中の闇によって打ち砕かれてしまったのです。

だからこそ大した情熱もなく、人々を踊らせつつもチヤホヤされている教祖に反論してしまうのでしょう。

自分は絶対に流されてたまるかという思いが歌詞から伝わってきます。

そんなある日、オンラインで好きなことを言いあっている環境を見つけました。

ここだったら何も気にせずに発言できるかもしれない…。

そうやってネット社会で日頃の思いをぶちまける生活が始まっていきました。

辛口で斬新な意見は人々の関心を集めます。

自分が普段言えないことを代弁してくれる存在は見ていて気持ちがいいのでしょう。

人の意見を批判することによってだんだん周りの賛同を得ていきます。

でもそれは自分発信の意見ではなくて、人のふんどしで相撲を取っているだけなのです。

ネットに転がっている情報を掻き集めて、人を陥れることばかり考えています。

もしも自分がスターになっていたらそんな感情は1ミリも浮かばなかったでしょう。

ネット社会を見事に表現しているフレーズです。

たった1回クリックするだけで人の人生を変えてしまうなんて、数十年前は考えもしなかったでしょう。

言葉の刃は想像以上に強烈に人の心をえぐります。

ここでは何が正義なのかも分かりません。

人々を甘い言葉で騙す教祖が悪いのか？ただ批判するだけのアンチが悪いのか？

情報が錯綜する世の中には答えがたくさんあるように思えます。

最近よく耳にする"コンプライアンス"という言葉。

一昔前に比べるとかなり厳しくなっているように感じます。

それはやはりネットが普及し、人々が常に粗探しをしているからなのでしょう。

薄々みんなが感じていることを的確に指摘されれば、世の中は納得してしまいます。

例えそれが真実ではなかったとしても…。