コツコツとポエムを書いていたら人生が大きく変わったようです。
本が出るくらいなので、それほど共感できる文章だったのでしょうか。
15年間も書き続けるので、何か胸にくるものがあったのかもしれません。
社会に注目されるとなると中々忙しい生活を送る事になるでしょう。
それでも主人公は書くことを止めなかった。
本当に相手の事を愛しているからできることです。
体調を崩してもひたすらポエムを書いた
6年目に体を壊した
すでにポエムは2千を超えた
折れたことがない骨がない
壊してない内臓がない
出典: 粘着系男子の15年ネチネチ/作詞:家の裏でマンボウが死んでいるP 作曲:家の裏でマンボウが死んでいるP
社会に注目され、会社を辞めてポエムに専念する主人公。
その熱意、いや執念は自分の体を壊すほどでした。
体を壊してまでポエムを書き続ける。
どうして主人公はそこまでするのでしょうか。
何が主人公を突き動かしているのか。
この時点では分かりません。
定期的に挟まれるシュールな歌詞
7年目に完調した
今日は君を何に例えよう
エクストリーム・アイロンがけかな
複素内積空間かな
出典: 粘着系男子の15年ネチネチ/作詞:家の裏でマンボウが死んでいるP 作曲:家の裏でマンボウが死んでいるP
体を壊すという内容からシリアスな展開を想像していましたが、どうやらまだシュールなようです。
7年目にもなるとポエムのネタも独特なものになっています。
ちなみに引用歌詞の3行目に書かれている謎の言葉は実際にある競技のようです。
実在するからといってその競技をどうポエムに結び付けるのか想像できません。
これも愛のなせる技なのでしょうか。
事故に遭い記憶を失う
9年目僕は事故にあった
ひどく頭を打ったらしい
自分の名前も忘れた僕だったが
君が好きな事だけは覚えてた
出典: 粘着系男子の15年ネチネチ/作詞:家の裏でマンボウが死んでいるP 作曲:家の裏でマンボウが死んでいるP
一途にポエムを書き続けていた主人公ですが、ある日事故に遭ってしまいます。
その事故が原因で記憶喪失に。
しかし、ポエムを送り続けていた人の名前だけは残っていました。
ポエムの返事が返ってこない相手の名前だけです。
この楽曲ではポエムを書き続けているということを綴っています。
しかし実際にポエムの相手と会っている描写がありません。
返事は返ってこないし、会ってもいない相手の名前だけ憶えている。
少し不安になりますね。
記憶が戻らず不安な日々を送る
14年目にもまだ戻らない
毎日が怖くて不安で
君を一目見たかった
君に一言言いたかった
出典: 粘着系男子の15年ネチネチ/作詞:家の裏でマンボウが死んでいるP 作曲:家の裏でマンボウが死んでいるP
事故に遭ったのが9年目なので、記憶を失ってから5年経っています。
愛している相手の名前しか記憶にない状態で5年間というのはすこぐ不安だったでしょう。
それもポエムを書いて送っても返事が返ってこない相手です。
実際にその相手はいるのか、自分の妄想じゃないのか、なんていう思考にも陥りそうになります。
精神が極限状態であったからこそ最後の頼みの綱として送り続けていたのかもしれません。
そう考えると、相手からの返信がないのはすごくつらい状況です。
体だけでなく精神的にもどこか壊れてしまっていてもおかしくないでしょう。
真実を知った主人公
15年目に記憶が戻った
全部思い出して泣き出した
僕は思い出してしまった
15年前君が死んだことを
出典: 粘着系男子の15年ネチネチ/作詞:家の裏でマンボウが死んでいるP 作曲:家の裏でマンボウが死んでいるP
とうとうポエムを送り続けて15年目で主人公を記憶を取り戻します。
自分の名前も、過去も、もう愛している相手がいないことも。
恐らく記憶が戻ったことでグラグラと不安で揺れていた心情は安定したでしょう。
しかしその代償とでもいうかのように、最愛の人が亡くなっていたことも思い出す。
15年前ということは主人公がポエムを書き始めた頃です。
ポエムを書き始めた1年目は最愛の人が亡くなって時間が経ってない時期になります。
どんな想いでポエムを書き始めたのでしょうか。
最愛の人の死を乗り越える為にポエムを書き始めたと考えられます。
はたまた、最愛の人との思い出を風化させないように始めたという考え方もできます。
どちらにせよ、主人公がその人を心の底から愛していたことに変わりありません。