翔ぶ前には迷いました

渡辺真知子ってどんな人?現在は?「かもめが翔んだ日」から40年…往年の名曲から最近の活動まで徹底紹介の画像

横須賀の海が似合います

渡辺真知子さんのデビュー曲は「迷い道」、1977年11月にリリースされました。

デビュー曲は、翌1978年12月31日の紅白歌合戦初出場につながる大ヒット曲となりました。

渡辺 真知子は、日本の歌手、女優、シンガーソングライター。神奈川県横須賀市出身。1977年にデビュー。松任谷由実や中島みゆきなどの次の世代のニューミュージックシンガーとして、声楽出身の豊かな声量で人気を博し、数々のヒットを生んだ。それ以前の世代のフォーク・ニューミュージック系のアーティストと異なり、テレビやラジオにも積極的に出演。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/渡辺真知子

ニューミュージック系ならギターやピアノの弾き語り。

あまり声を張り上げることなく、自分の思いをポエムのように伝える歌が多いですよね。

アイドルならフリル多めのワンピで、時には作り笑顔も交えて歌うのがお約束。

でも違いました。何となく物足りなさを感じていたり、チョットそれじゃないと思っていた歌好きの心をわしづかみにしました。

TVの歌番組出演時には気取ることなくお喋り、歌唱時にはシンガソングライターとしての実力を発揮。

歌の上手さはもちろん、歌詞の背景選びのセンスの良さとマイナーだけど暗くないメロディーが特徴。

聴きごたえのある歌を連発し、一躍スターの階段を駆け上りました。

タイトルにある「かもめが翔んだ日は」2枚目シングルです。

ここではまずデビュー曲「迷い道」の歌詞をご紹介します。

地図が読めなかった

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弱いところは見せません

現在・過去・未来 あの人に逢ったなら
わたしはいつまでも待ってると誰か伝えて
まるで喜劇じゃないの ひとりでいい気になって
冷めかけたあの人に 意地をはってたなんて
ひとつ曲がり角 ひとつ間違えて
迷い道くねくね

出典: 迷い道/作詞:渡辺真知子 作曲:渡辺真知子

おでこを出したぎこちない笑顔が、デビュー曲のジャケ写らしくて新鮮です。

この後のジャケ写とは少しイメージが違うかもしれませんね。

デビュー曲「迷い道」では、ふられても負けない女子の心を歌いました。

地図を見間違えなければ、あの人の心も読めたはずの恋。

でも地図のあることさえ忘れて思い込みで進んだ結果、あの人の心にはたどり着けませんでした。

好きだった・今でも好き・ズーっと好きと思う気持ちが届かなくても構いません。

好きと思い続けることで、迷路のような道も抜け出してあなたに会えるはず。

自分の心に忠実な女子に、涙は似合いません。

この後はストーリーが続く様に、2枚目のシングルがリリースされます。

海が見える町で育った渡辺真知子さんの恋は…

かもめは飛ぶではなく翔ぶ

港と共に暮らす町で

ハーバーライトが朝日に変わる その時一羽のかもめが翔んだ

人はどうして哀しくなると 海をみつめに来るのでしょうか
港の坂道 駆けおりる時 涙も消えると思うのでしょうか
あなたを今でも好きですなんて いったりきたりのくりかえし
季節はずれの港町 ああ 私の影だけ

出典: かもめが翔んだ日/作詞:伊藤アキラ 作曲:渡辺真知子

2枚目のシングル「かもめが翔んだ日」は1978年4月にリリースされました。

ハーバーライトは英語でharbor light、港の明かりですが、夜間に港の入口を教える明かりを指します。

日常的に港を見ているとイメージできる歌詞ですね。

「かもめが翔んだ日」の作詞は渡辺真知子さんではありませんが、この楽曲が誕生した経緯にこんな逸話があります。

かもめが翔ぶ前に何があったの?

最初の時点では「ハーバーライトが…」で始まる冒頭部の歌詞はなかった。「何かが足りないので幕開きの詞が欲しい」というディレクターの要望により、伊藤は冒頭2行の詞を追加した。『かもめが翔んだ日』とは別の曲として新たに作った曲をメロディーで追加分の詞を歌ってみると、別々だったはずの曲が一つの曲になり、その結果に自分でも驚いた。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/かもめが翔んだ日

当初は「かもめが翔んだ日」のサビとも言える歌い始めの部分が無かったんですね。

ハリのある第一声が無い「かもめが翔んだ日」は想像できません。

ゆったりと始まる歌はドラマの幕開けを思わせ、聴く側の心を弾きつ付けます。

歌い出しの“ハーバーライトが朝日に変わる”は、港の情景を切なく映し出します。

かもめは飛ぶだけではなく飛翔するように、羽ばたき力強く翔んでいきます。

歌の内容は「迷い道」に続いてまたもや失恋ソングですが、今回も負けていません。

「迷い道」を脱出したら次は坂道、海が見渡せる坂道を港に向かって下っていきます。

あなたが私をもう好きではないことが分かっていても、私はまだ受け止められません。

あなたのことがやっぱり好き、諦めない心が揺れ続けます。

『港町』は渡辺真知子さんが生まれ育った横須賀ですね。

路線ならJR横須賀線ではなく、海岸線寄りを走る京浜急行。

少し横道にそれますが、この駅に行くと「かもめが翔んだ日」を聞くことができます。

駅メロに採用♪