主人公はどんな人?

つまらないな つまらないな
毎日って つまらないな
猫かぶって 席について
好きなこともできないな

出典: It's A Whole World/作詞:そーいち 作曲:そーいち

まずは、主人公の人物像について探っていきます。

この歌詞から、主人公は日常をつまらないと考えていることが分かるでしょう。

歌詞の3行目から、主人公は「いい子」のふりをしていることも分かります。

「いい子」とはどういう子なのでしょうか?

大人の言う事をきちんと聞き、ルールをきちんと守れる子が「いい子」です。

しかし「いい子」でいるのは、とても疲れます。

主人公も「いい子」でいることに、疲れているのではないでしょうか。

「いい子」でいるためには、自分の好きな事も我慢しないといけない場合があります。

だから、主人公は毎日がつまらないと感じているのです。

君の人生もつまらない

この楽曲には主人公とは別に、「君」というもう1人の登場人物がいます。

「君」はどんな人物で、主人公は「君」に対してどのような印象を抱いているのでしょうか?

「君」はタイムセール品

目の前で踊る肉は
スーパーのタイムセール
100円の型落ちさ
君の事を言ってるんだ

出典: It's A Whole World/作詞:そーいち 作曲:そーいち

主人公は「君」のことを、タイムセール品に例えています。

スーパーで値段が下がる商品にはどんな物があるでしょうか?

目玉商品だったり、商品の入れ替えなどで値段が下がる場合がほとんどです。

他には、今日中に売り切りたい商品が安くなります。

そういう商品はタイムセールとして、売り出されるでしょう。

つまり、主人公は「君」のことを売れ残りだと言っているのです。

多く用意して残ってしまう場合もあれば、人気がなく売れ残ってしまう商品もあります。

「君」を売れ残りだと言った主人公。その理由は、続く歌詞にありました。

平凡すぎる「君」

流行のドラマみて
聞きかじりのギャグで笑い
夢を持って挫折して
平凡に死んでいく
笑えないよ君の人生(はなし)
その顔もつまらないよ
退屈で 退屈で 吐きそうだ

出典: It's A Whole World/作詞:そーいち 作曲:そーいち

主人公が「君」を売れ残りだと言った理由は、この歌詞にあります。

流行っているからとドラマを見て、よく知らないギャグで笑って。

そんな「君」の姿は、主人公にとって平凡でしかありません。

どこにでもいるような平凡な人を注目する人はいるでしょうか?

だから、主人公は「君」のことを売れ残りだと言ったのです。

「君」に対する嫌味もあるかもしれません。

「そんな平凡な人生の何が楽しいの?

タイムセールで値段が下げられた商品と同じように、そんな人生に価値なんてないよ。」

そんな言葉が聞こえてくるようです。

平凡な人生であっても、当人が幸せならそれでいいでしょう。

しかし主人公にとっては、平凡な人生もつまらないものなのです。

主人公が望む人生

「いい子」も「平凡」もつまらないと考える主人公。

では、主人公はどんな人生を望んでいるのでしょうか?

スリルのある人生

バレないで悪いこと
もっともっと 出来れば
(自主規制)だって
(爆弾発言)だって
犯り放題
ほら 退屈で下らない
君でさえ 利用すれば
苦手だったテストだって
100点だ (-)vイエイ

出典: It's A Whole World/作詞:そーいち 作曲:そーいち

主人公にとってどんな人生が楽しいと感じるのか、それはこの歌詞に書かれています。

この歌詞から、主人公はバレなければ悪さをしていいと考えていることが分かるでしょう。

「君」に対しても、ズルすることを勧めています。

主人公はスリルのある人生が楽しいと思っているのです。

もちろん、悪さをすることは許されることではありません。

しかしスリルのある人生の方が楽しいと考える主人公の意見も、一理あるような気がします。

主人公は平凡な人生もいいけど、少しくらい刺激があった方が楽しいよと言いたいのでしょう。

悪いことって?