2017年のWomen’s March
Women’s Marchはトランプ政権に反対する人たちが、女性の権利のほか、移民政策やLGBTの権利などを主張したデモ。
ケイティは2017年のこのデモに参加。
当時のSNSで間違いなく自身がフェミニストだと断言しました。
431.3k Likes, 3,719 Comments - KATY PERRY (@katyperry) on Instagram: “Marching with SO many sisters today but my heart is most proud to march with my blood sister,…”
このことからも、「Roar」のリリース前後で、自身のジェンダー観に変化があったことがわかります。
歌詞を解説(前半)
アメリカのフェミニズムの動きと、ケイティのジェンダー観を述べてきました。
いよいよ歌詞を解説していきましょう。
目立たないようにしていた
I used to bite my tongue and hold my breath
Scared to rock the boat and make a mess
So I sat quietly, agreed politely
出典: Roar/Katy Perry, Lukasz Gottwald, Max Martin, Bonnie McKee, Henry Walter
「本音を言わずに我慢して、息を殺していたの
波風を立てて、何かをしでかすことが怖かった
だから静かに座って、お行儀よく相手に合わせていたわ」
本当はやりたいことがある。
でもそれを口に出すことによって、否定されるかもしれない。
例えば、仕事をしている女性が、キャリアのために留学したいという夢があったとしましょう。
でも女性であれば、結婚や出産はどうするのと聞かれることが少なからずあります。
大きい夢じゃなくても、女性だからという理由で本音をなかなか言えないことがあるでしょう。
ここではそんな様子を歌っています。
落ち込んでいく気持ち
I guess that I forgot I had a choice
I let you push me past the breaking point
I stood for nothing, so I fell for everything
出典: Roar/Katy Perry, Lukasz Gottwald, Max Martin, Bonnie McKee, Henry Walter
「選ぶことができるってことを忘れていた
圧力をかけられて限界を超えて
何も信じられず、落ちていった」
人が生きる上で多様な選択肢があり、女性がそれを自由に選んではいけないはずはありません。
選択肢があることを忘れさせられているのは、社会の慣習や文化、価値観なのです。
そうした目に見えない圧力をかけられ、限界を迎えます。
どうしたらいいのかわからず、気持ちがどんどん落ち込んでいく。
いよいよ立ち上がる
You held me down, but I got up (hey!)
Already brushing off the dust
You hear my voice, your hear that sound
Like thunder, gonna shake the ground
You held me down, but I got up
Get ready 'cause I had enough
I see it all, I see it now
出典: Roar/Katy Perry, Lukasz Gottwald, Max Martin, Bonnie McKee, Henry Walter
「押さえつけられたけど、私は立ち上がった
さあ埃を払って
聞こえるでしょう、私の声、その音
雷のような、大地を揺るがすような
押さえつけられたけど、私は立ち上がった
もう十分、準備はできた
今なら全て見える」
これまで押さえつけられていた女性が立ち上がる。
そして声を上げる。
それは力強く、大きな大きな声。
立ち上がるまでには、耐え忍んだ長い時間。
でもただ耐えていたのではない。
1人で立ち上がるために準備をしてきた。
立ち上がったことで、今まで見えなかった景色が見えていることが歌われています。