三枚目のリリースにして新たなステージへと進んだ「おいしくるメロンパン」
2018年7月25日にリリースされた、おいしくるメロンパンの3rdミニアルバム「hameln」。
ボーカル、ギターのナカシマ曰く今作は、今まで以上にバンドのやりたいことが存分に発揮された作品となっているとのこと。
というのも、今までは活動し始めたところということもあって、どこか大衆向けに作られていた面があったという話。
二枚のアルバムでの経験を経て自分たちの音楽が受け入れて貰える確信があり、そのことがより自分たちのやりたい方向に意識を向かわせたのです。
そういった意味では、今作を経てまたバンドが新しいステージへと踏み出したと言えるのではないでしょうか。
ここからさらに加速していく彼らの活躍に期待したいところですね。
ツアーファイナルにて「命日」のMVを公開!
11月14日にはミニアルバム「hameln」から、収録曲の「命日」のMVを公開。
今作からは実に3つ目のMV公開となっています。
そしてこの日は9月から行われていた「hamelnレコ発ワンマンツアー"~ピーヒョロピッピ♬~"」の最終日。
東京・マイナビBLITS赤坂の公演でこの映像も先行公開されました!
「命日」は飼っていた金魚の命日?
映されるのは秋枯れの中演奏を繰り広げる三人の姿。
枯れ葉は生命の終わりを感じさせるもの。
どこか物悲しさを湛えた楽曲に、そのシチュエーションがよく合っていますね。
金魚鉢や、供えられたであろう白い花の描写も目を引きます。
命日とはもしや、飼っていた金魚の命日のことなのでしょうか。
やりたいことを存分に発揮した!そのサウンドは…
難解なアレンジが楽曲への興味を惹かれる取っ掛かりに
聴き慣れないリズムパターンに、一瞬変拍子なのかと思わされますが、これはれっきとした四拍子。
ドラムのスネアが一般的なロックのパターンより半拍遅れて鳴っていることによる錯覚です。
ちなみに2番ではさらに難解な三拍子を交えたパターンも登場します。
今作でやりたいことにより振り切ることが出来たということでしたが、初っ端からこの難解なアレンジ。
確かに大衆向けからは離れるのかもしれませんが、「ん?なんだ?」と思わされる感覚もまた一興。
その感覚が取っ掛かりとなって、そこからより楽曲に興味を惹かれていきます。
難解な曲の中に響くナカシマの柔らかい歌声も、曲をよりミステリアスな印象に昇華していますね。
サビでは切ないメロディを中心に、塊のようなバンドサウンドが押し寄せてきます。
前面に押し出されるベースプレイ
ベースが前面に出てくるアレンジも、ボーカルが歌とギターを両立させないといけない3ピースバンドならではですね。
まずは2番メロ部分で聴かせる幻想的な響きのタッピング奏法。
元々はギターで主に用いられていた奏法ですが、最近はベースでこういったプレイをする人も増えてきている印象を受けます。
楽器やバンド演奏の歴史が長くなってくれば、それだけ奏法の可能性を模索する人も増えてくるということでしょうね。
2番サビ終わりにはベースソロも披露。
静的なイメージのベースソロから、泣き喚くようなギターソロへの流れがなんとも痛快ですね。
高ぶっていくナカシマの歌に注目
ラストのサビではよりエモーショナルになるナカシマの歌唱に注目。
その声の荒げ方には、鬼気迫るものを感じさせられます。
その高ぶりに拍車を掛けるように勢いを増していくドラムアレンジも秀逸。
終盤まで目まぐるしい展開で楽しませてくれました!