乃木坂46「ゴルゴンゾーラ」
国民的アイドル乃木坂46の4thアルバム『今が思い出になるまで』に収録されている「ゴルゴンゾーラ」。
乃木坂46の全楽曲で歌詞を担当しているのは、AKB48の楽曲の作詞でも知られる秋元康さん。
アイドルソングでは右に出る者はいないといえるほど、ずっと第一線で活躍している方です。
そんな秋元さんが書いた、「ゴルゴンゾーラ」の歌詞。
その歌詞の裏にあったのは、秋元さんらしい恋愛と人生に関する哲学でした。
今回はその歌詞の魅力に焦点を当て、その意味を解釈していこうと思います。
1番
イントロ
Oh Oh Oh Oh Oh...
出典: ゴルゴンゾーラ/作詞:秋元康 作曲:BASEMINT
楽曲の始まりは木琴のようなシンセ音と、可愛らしい声のユニゾン。
このイントロのキャッチーさによって、この楽曲の世界観を感じられます。
これからどのようなストーリーが綴られていくのでしょうか。
つまらない恋はしたくない
人それぞれだね 食べ物の好き嫌い
あんなものなんて 絶対食べたくないよ 罰ゲームじゃない
恋愛だってそうだよ ありえない恋がある
無難な彼なら いない方がマシだって思ってしまう
出典: ゴルゴンゾーラ/作詞:秋元康 作曲:BASEMINT
イントロの掛け声が終わると、Aメロから歌詞の世界が本格的に始まります。
1行目では、食べ物の好みに関して話しているのでしょう。
2行目の「あんなもの〜」というのは、自分の嫌いな食べ物のことを指しているのだと分かります。
それを食べるなんて「罰」といっても過言ではない。
ここで分かるのは、歌詞の主人公である女性の芯の強さです。
そして、3行目。
食べ物の好みを、恋愛に例えています。
彼女にとっての恋愛観がここに表れているのです。
好きでも嫌いでもないものを食べること。
そんな食事は、世界で一番つまらない食事だといえます。
彼女にとって、恋もこれと同じのようです。
個性的な方が良い
趣味が悪かろうが 何を言われようが
自分がよけりゃいいでしょ?
ちょっと個性強くたって 全然構わない
後を引く人
出典: ゴルゴンゾーラ/作詞:秋元康 作曲:BASEMINT
そして、ここからはBメロのパートです。
1〜2行目からもこの歌詞の女性が少し気の強い女性であることが分かります。
周りから何と言われようと、自分のことは自分が良ければそれでいい。
自分を持っている女性が描かれています。
そして3行目ではまた恋愛の話をしているようです。
つまらない人よりも、独特な人の方が良い。
彼女は恋愛において、退屈なのが何よりも嫌なのだと分かります。
4行目の表現は、「ゴルゴンゾーラ」の癖の強さと掛けているのでしょう。
前述の食べ物に関しての歌詞がここでも思い出させられる表現です。
「ゴルゴンゾーラ」のような恋
ゴルゴンゾーラ みたい 癖のある人が好きなの
刺激的な恋をしなきゃ生きている価値がない
青カビタイプ 私 いくらでもウェルカムよ
みんなに愛される人より もっと変わり者よろしく
出典: ゴルゴンゾーラ/作詞:秋元康 作曲:BASEMINT
ここからサビの歌詞パートとなります。
出だしから、タイトルが登場。
その名前が意味するのは、独特な風味が特徴で好き嫌いが分かれるといわれているチーズです。
3行目「青カビ〜」というのは、そのチーズの特徴を表しているのでしょう。
このパートでは、癖が強い食べ物である「ゴルゴンゾーラ」を恋愛対象に例えているのです。
4行目では、好みが分かれる人と出会いたいという願望が描かれています。
誰にでも優しく接する人よりも、自分だけが理解できる良さを持った人。
そんな人が彼女にとって、恋人にしたい相手なのでしょう。