第10位:「誰かの風の跡」
「誰かの風の跡」の歌詞をチェック!
ためらいがちな言葉で別れを告げて
歩きだす道はもう違うねと
風の季節に吐息集めて
お前とのたわむれ
波の音聴き 身体寄せ合う
忘れない情熱のしらべ
思い出のあの頃
少女のままいてくれ
抱き締めたら夏が
恋人まで連れ去る
出典: 誰かの風の跡/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
男女の別れを歌った歌詞です。
ここでの「ためらいがちな言葉」という表現はいかにも桑田さんらしいもの。
サザンの「勝手にシンドバッド」にある「胸さわぎの腰つき」に近い表現です。
そのような言葉は日本語として存在しないのですが、その独特な言い回しになぜか納得してしまいます。
また「風」「吐息」「波」などの単語も印象的です。
夏の終りと共に恋人が自分のもとを去ってしまうという、切ない情景が美しい言葉で描写されています。
第9位:「漫画ドリーム」
セカンドソロアルバム「孤独の太陽」の1曲目に収録された楽曲です。
このアルバムでの桑田さんはひと昔前のフォークシンガーのように、メッセージ性の強い楽曲に取り組んでいます。
本作も社会風刺的なテーマを持った作品で、曲の中で登場する早口とシャウトの歌唱法がそのムードをいっそう盛り上げています。
「漫画ドリーム」の歌詞をチェック!
週に十日はボケた日本
世は狂乱ホリデイ
悲しみのニュースが今
なぜジョークみたいになっちまうんだろう?
Ma Ma Ma 漫画ドリーム
なんかスクリーム
Oh I got a 漫画ドリーム
Oh いっさいがっさい あんじょう学びや!!
出典: 漫画ドリーム/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
世の中で起きている様々な出来事を「まるで漫画のようだ」と言い表して、桑田さんなりのフレーズで批判します。
「あんじょう」とは関西地方の比較的古い方言で「上手に」や「うまい具合に」といった意味を持つ言葉。
いつまで経っても改善されないおかしな現状に対して「学習しなさい」と諭しているようです。
アコースティックギターの激しいストロークを伴奏にして歌う桑田さんに痺れます。
第8位:「本当は怖い愛とロマンス」
2010年にリリースされたシングル曲で、ピアノによる力強いコードサウンドが印象的です。
歌詞には女性にフラれてしまった男性の心の内が描かれています。
曲調は明るく、どこかお気楽な雰囲気。
それが、タイトルにある「本当は怖い」をよりいっそう感じさせるような仕掛けとなっています。
「本当は怖い愛とロマンス」の歌詞をチェック!
今まで何をしたって
許してくれたじゃない
積もり積もった想いが
君の中で今、燃え上がる
本当は怖い愛とロマンス
突然キレて おさらば
こんなに弱い駄目な僕を
切り捨てる 魔女のように
出典: 本当は怖い愛とロマンス/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
男女が恋人同士でいる期間は、いろいろなことが許されるもの。
愛があればわがままも通用するし、少し恥ずかしいことも恋愛だと思えば相手は受け入れてくれます。
しかし別れを意識するとその態度は豹変し、彼女から自分に対して注がれるのは冷たい視線。
本作ではそんな「女性の恐ろしさ」がコミカルな歌詞によって歌われています。