2017年にリリースされたアルバム「がらくた」に収録された楽曲です。
6年ぶりとなるソロアルバムは、ファンの間で待ち望まれていたもの。
なかでも「オアシスと果樹園」は、サザンの「HOTEL PACIFIC」を連想させる「熱い夏」のイメージを持った作品です。
「オアシスと果樹園」の歌詞をチェック!
夏の太陽が眩し過ぎたのか
ロイド眼鏡が涙で曇った
辿り着けないオアシスは陽炎みたい
押され揉まれた満員電車を
降りる潮時やって来たんだな
今日の夕陽はどこに沈むのだろう?
出典: オアシスと果樹園/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
桑田さんの歌詞の魅力の一つに、「固有名詞」による情景描写の美しさがあります。
ここでの「ロイド眼鏡」もそのアイテムのひとつ。
この言葉によって頭の中に大正ロマンのような雰囲気が広がって、物語に奥行きが生れます。
描かれているのは昔懐かしい男女の恋愛模様と南国の雰囲気、そして旅の風景です。
第6位:「明日晴れるかな」
「明日晴れるかな」の歌詞をチェック!
神より賜えし孤独やトラブル
泣きたい時は泣きなよ
これが運命(さだめ)でしょうか?
あきらめようか?
季節は巡る魔法のように
出典: 明日晴れるかな/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
ここでの「神より賜えし」という歌詞のように、楽曲によってさまざまな言い回しを操るのも桑田さんのテクニックです。
まるで牧師さんからの言葉のように、さまざまな困難は「神からの贈り物である」と説かれています。
人生を考えさせられるような、哲学的な世界を持った歌詞。
桑田さんの包容力や、人間としての深みも感じられます。
第5位:「祭りのあと」
「祭りのあと」の歌詞をチェック!
情けない男で御免よ
愚にもつかない俺だけど
涙をふいて 嗚呼 夜汽車に揺られながら
飾らないお前に惚れたよ
いつも泣かせてたはずなのに
好きだヨなんて もう 言葉に出来ない
出典: 祭りのあと/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
「祭り」とは「恋」を指していて、タイトルの「祭りのあと」は恋が終ってしまったことを表しています。
自分のことを「情けない男」だと言い表す彼は、何か彼女を悲しませるようなことをしてしまったのでしょうか。
二人の別れを「すべて自分のせいだ」とでも言うような歌詞からは、男性が持つ切ない気持ちが伝わってきます。
第4位:「今でも君を愛してる」
こちらもソロデビューアルバム「Keisuke Kuwata」に収録された作品。
曲冒頭で聴けるコーラスが美しく、この多重コーラスのアプローチは後の楽曲「忘れられた Big Wave」などにもつながるものです。
タイトルにもあるとおり別れてしまった人を変わらず愛する男性の気持ちが歌詞となっています。