愛する人への誓い

この曲には、2人のキャラクターが登場します。

主人公の「僕」と、「あなた」です。

曲全体が、僕からあなたへのメッセージで構成されています。

読み方が分かれるのは、「僕」と「あなた」の立場でしょう。

歌詞の内容から、2人が親密な関係であろうことは想像できます。

しかし、ここが解釈の分かれどころ。

主人公の「僕」は男でしょうか?

もしかしたら、一人称が「僕」である女性かもしれません。

相手への呼びかけが「あなた」なので、「あなた」の方が年上でしょうか。

年齢に関係なく、相手を尊敬しているがゆえの呼び方とも考えられます。

どんな見方をしても、曲から感じられる大きなメッセージは変わりません。

僕が「あなた」を大切に思い続けているということです。

伝えるメッセージ

優しい始まり

どんな言葉で
今あなたに伝えられるだろう
不器用な僕だけど
ちゃんとあなたに届くように

出典: あなたがいることで/作詞:Uru 作曲:Uru

優しく相手に語りかけるような言葉から、曲が始まります。

手紙の書きだしのように感じる方もいるかもしれません。

「今から、あなたへの思いを伝えます」

これから何についての曲が始まるのでしょうか?

「あなた」はどんな人?

明日が見えなくなって
信じることが怖くなって
過去を悔やんでは責めたりもしたけど
僕を愛し続けてくれた人

出典: あなたがいることで/作詞:Uru 作曲:Uru

ここで初めて「あなた」という人について触れられています。

「あなた」はどういう人だったのでしょうか?

僕のそばにいつづけた人物のようです。

同時に、大きな包容力も感じ取れます。

心がネガティブに陥った時、身近な人に八つ当たりしたくなることがあります。

相手が悪くないことを知っていても、責めずにはいられないのです。

ある意味、これは恋人にとっての試練です。

八つ当たりですから、本来相手に非はありません。

しかし繊細なパートナーは、自分のあら捜しをしてしまう可能性もあります。

無言のうちに気まずくなって、なんとなく居心地が悪い。

起こらなくてもよかった、小さな亀裂を生んでしまう可能性があります。

しかし、「あなた」は僕のそばを離れることはなかったようです。

それどころか、変わらぬ愛を伝え続けたことがうかがえます。

大きな覚悟と観察眼がなければ、できることではありません。

実際の年齢はともかく、「あなた」は精神的にとても成熟しているようです。

強い想い

もしも明日世界が終わっても
会えない日々が続いたとしても
僕はずっとあなたを想うよ

出典: あなたがいることで/作詞:Uru 作曲:Uru

「僕」から「あなた」への、想いの深さが伝わるフレーズです。

大きなたとえ話を2つ挙げることで、強い思いがよく分かります。

特に長く顔を合わせない期間は、心の試練です。

寂しさばかりが募ったり、逆に想いが薄かったことに気づいてしまう可能性もあります。

「僕」は遠距離になる可能性を夢想し、その上でそれを否定します。

どんなことが起きても、絶対にこの想いが変わることはない。

力強くそう宣言できるのは、とても素晴らしいことです。

「あなた」の笑顔

あの日僕にくれたあなたの笑顔が
生きる力と勇気をくれたんだ

出典: あなたがいることで/作詞:Uru 作曲:Uru

「僕」の想いを支えるものはなんでしょうか。

どうやら、「あなた」の笑った顔が理由の1つのようです。

笑顔は「花が咲いたような」という言い回しもあるほど華やかなもの。

人を元気づけ、励ます力もあります。

まさしく、「僕」も力をもらったのでしょう。

辛い時、頑張る目標や大切な人が力をくれます。

「僕」にとって、それは「あなた」のことでした。