プラスティック・メモリーズとは
「プラスティック・メモリーズ」は動画工房制作のもと、2015年4月~6月に放送されたオリジナルアニメです。通称プラメモ。
もともとは連載の短編小説のためのシナリオとして、10年にわたり寝かせていたアイディアをもとに制作されました。
コミカライズやノベライズ展開もされ、アニメの続編としてゲーム版も発売されています。
ストーリー
人型ロボットであるアンドロイドが実用化され、普及している近未来が舞台です。
高校を卒業した主人公水柿ツカサは大学受験に失敗します。
しかし、親のコネを利用してアンドロイド「ギフティア」の製造・管理・販売を行う世界的大企業「SAI社」になんとか就職します。
配属されたのは「第一ターミナルサービス課」という窓際部署。仕事は寿命を迎えるギフティアの回収です。
そこでパートナーとなったのが、感情を表にださないギフティアのアイラでした。
二人は仕事を通し、だんだんと想いを通わせるようになっていきます。
けれど、アイラ自身にも寿命が迫っていて…
歌っている人物は?
「ヒーラーソングライター」として活動する佐々木恵梨が、この歌を歌っています。
この「Ring of Fortune」は彼女の記念すべきデビュー作で、以来様々なアニメやゲームとのタイアップ曲をリリースしています。
作詞はプラスティック・メモリーズのシナリオライター林直孝が担当し、作品の世界観やキャラクターの感情を深く掘り下げた作品となっています。
カップリング曲はアニメ本編のBGM担当の横山克作、ジャケットイラストは動画工房作。どちらもこのシングルのために書き下ろされました。
ボーナストラックには、アニメのキャラクター「アイラ(cv:雨宮天)」によるモノローグを収録。
こちらも林直孝がOPの世界観を自ら書き起こした内容となっています。
動画はこちら♪
この曲、魅力はなんといっても透明感のある歌声ですよね。
儚い命であるアンドロイドと人間との心の交わりを歌い上げるのにぴったりだと思います。
歌詞もアニメ本編のストーリーをなぞるように、切ないながらも前向きな命の輝きを感じることができます。
この動画の中でもたびたび映り込む「観覧車」をキーワードに、アイラの想いが様々に展開していくのが胸に響きますね。
歌詞を徹底解釈!
うつむいて 消えて欲しいと祈るけど
光をあつめて 夜空の彼方へ
さよならの想い出を
瞳にたたえて 見つめる夢 遠く
壊れてしまう うたかたのメモリー
寂しさの涙 そっと拭こう
伸ばした手は観覧車 優しくとらえて
目覚めそうな 記憶の欠片
うつむいて 消えてほしいと祈るけど
出典: Ring of Fortune/作詞:林直孝 作曲:千葉"naotyu-"直樹
いつか消えてしまうツカサとの記憶。
想いを寄せ合ったこの幸せもいずれはなくなってしまう。
そんな恐怖と寂しさから涙をこぼすアイラ。
想い出の観覧車はいつも通りそこにあって、静かに回っています。
その様子が無情に過ぎる時間を示す時計のようです。
そんな現実から目をそらしたくて、うつむいて消えてほしいと祈っている。
その様子が痛ましいほどに伝わってきます。
忘れないで おぼえていて
君がみつけてくれたこの声を
動き出した時計の針 世界はやがて色づいて
プラスティックな心が輝き出すよ
忘れないで おぼえていて
いつかまた巡り合える日まで ずっと
出典: Ring of Fortune/作詞:林直孝 作曲:千葉"naotyu-"直樹
けれど時間は常に過ぎていきます。
そうした限られた時間だからこそ、世界は美しく色づいていて。
アンドロイドの中に宿る無機質な心。
それが輝くのは限られた時間を精いっぱい生きようと決めたからなのかもしれません。
また巡り会える日を夢見て、世界に怯えずに生きるアイラにこちらも勇気をもらえます。