【VORACITY/MYTH & ROID】アニメ「オーバーロードIII」主題歌の歌詞＆動画を紹介♪

Tom-H@ckさんはMYTH & ROIDの活動で「アニソンに対する固定観念を壊したい」と語っています。

例えばジャケットのデザイン。

今回もそうですが、人物やキャラクターの顔が写っていません。

売りづらくても構わないんです。

アートワークを意識した作品に仕上げるというコンセプトを曲げません。

そしてアニソンでタブーだった英語の歌詞。

フォーマット化しつつある楽曲の破壊と挑戦。

「今の時代に何をやれば面白いか？と考えた結果」がMYTH & ROIDなんだそうです。

つまり固定概念を壊す存在がMYTH & ROIDという仕組みなんですね。

新しいものを生み出し続けることほど、難しいものはありません。

でも、それに敢えて挑戦することで自分自身をプロデュースしているのかもしれません。

クリエーターTom-H@ckとしての生きる意味みたいなものだと思います。

アニメのタイアップ曲についても、アニメの作品に半分以上寄り添った作品はないそうです。

アニソンが好きなひとにもそうじゃないひとにも聞いてもらいたいからというのが理由です。

まさに改革者です。

もちろん、その上でアニソンとして楽しめることを前提にしています。

とはいえ、アニメの内容についても触れておきましょう。

原作は丸山くがねさんのライトノベル。

2018年7月時点でシリーズ累計760万部を突破している超人気作です。

アニメは2015年に第1期。

2018年1月から4月まで第2期が放送されました。

第3期は7月10日からテレビ放送されています。

設定はゲームの世界。

ゲームの世界から戻れなくなった主人公が、自分の作ったキャラクターとなって、その世界を彷徨います。

その主人公が所属していたグループがギルドと呼ばれる組織。

そのギルドは言ってみればゲーム好きの大人たちが作った悪のチーム。

それがゆえに、主人公が戻れなくなった世界でもそこのチームにいるキャラクターは基本的に悪。

しかも強大な力を持っています。

そこの王として君臨しなければならなかった主人公は、自分が何者であるか悟られないように振る舞います。

悪の王なのに慎重なんです。

要約すると、現実世界でさえないサラリーマンだった主人公の悪の王としての冒険譚です。

だから、一概に主人公は悪でもなく、ヒーローでもありません。

キャラクターの容貌ががい骨なので、見た目は限りなく恐ろしいですが。

それでは、「VORACITY」の歌詞を見ていきましょう。

作詞作曲ともMYTH & ROID名義ですが、作詞はメンバー内の作詞家hotaruさん。

作曲はTom-H@ckさんが、これまでの楽曲と同じように担当していると思います。

「VORACITY」のテーマは狂気でしょう。

それしか浮かんでくるコトバがありません。

「VORACITY」はむさぼり食べる貪食という意味。

人間が持つ食という欲望を極限化して、狂気を表しています。

「crazy berry」は狂った果実。

「berry」に意味があるかと言えば、ここでは、そうではないでしょう。

韻を踏む「very」と「berry」をごちゃまぜにしてcrazyな狂気をあおっています。

そして、私はあなたが違うと言ってもなんでも食べられる。

まだまだ食べられるし、まだまだ満足しない。

ハハハハハハハと声高らかに笑うのです。

別にアニメの主人公がなんでも食べるキャラクターというわけではありません。

ただ、ただ、狂気。

いきなり狂気の世界なんです。

命を尽くすフルコースってなんでしょうか。

生きているナニカでしょうか。

味覚に暴力と快楽とは、これまで味わったことのないモノなんでしょうか。

エサを止めるな！

もう一口寄こせ！

そして、足りない、飽きないと嘆き続けます。

原罪とは、アダムとイブから受け継がれた罪。

神から禁じられていた善悪を知る知識の木の実のみをアダムとイブが食べたことに由来します。

アダムにその実を食べることを勧めたイブがいて、そのイブにも勧めた蛇がいます。

その最初に勧めた蛇を悪魔とする解釈が伝統的にされているんです。

ん。木の実？　悪魔？

そうですね。

歌詞の最初に出てくる「berry」はこの実を暗示しています。

アダムとイブはこれがもとで神から楽園を追放される罰を受けました。

すなわち原罪の衝動とは、人間が初めて犯した罪。

神に背いた罪すらも厭わずに、渇望するということです。

究極の狂気です。