歌詞を徹底解釈!
人見知り=人嫌い?
皆寂しいんだよ 貴方も私と同じ
人が嫌いなわけじゃないけど うまく笑えない
出典: 人見知りの唄~共感してもらえたら嬉しいって話です~/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
≪あるあるカウンター:4≫
出だしからさっそく「あるある」発見です。
人見知りの人って、人との関わりを作らないせいか「人嫌いなの?」と勘違いされることが多くあります。
筆者も、この台詞を何度言われたことか……。
高校3年生で仲良くなった子には、「人間が嫌いなのかと思ってた」と言われる始末。
いや、筆者、『もののけ姫』に出てくる猩々じゃないから!!(笑)
決して、人と関わるのが嫌なわけではないんですよね。
じゃあ、寂しいのになんで関わらないの?と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
その理由は、歌詞の後半で明かされます。
仲良くなる前に、壁を作っちゃう。
壁を作っては距離を保って
興味のないフリをしてるんだ
踏み込ませない、踏み込めない自分に
ホトホト嫌気がさすよ
出典: 人見知りの唄~共感してもらえたら嬉しいって話です~/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
≪あるあるカウンター:4≫
さっそく次の「あるある」が出てきましたね。
冒頭で、「人嫌い」と勘違いされるとお話しました。その理由は、1行目と2行目の歌詞にあると思います。
人見知りをする人って、仲良くなる前に”壁”を作ってしまうんですよね。
一歩踏み込まないと仲良くなれないのに、そこで一歩引いてしまうというか。
他人からは、そういった行動が2行目の歌詞のように見えてしまうんですよね。まあ、当然のことです。
≪あるあるカウンター:5≫
3行目と4行目も、人見知りが一生悩むであろうジレンマが綴られていますね。
人見知りにとっては痛いほどわかる部分だと思います。
しかし、外交的な人にとっては「?」でいっぱいだと思います(笑)
この部分も、後に理由が明らかになっていきます。
努めて口を噤むのは 疲れているわけではなくて
こんな私でも見つけてくれる
誰かを待っているから
出典: 人見知りの唄~共感してもらえたら嬉しいって話です~/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
≪あるあるカウンター:5≫
描写されてはいませんが、ここにも人見知りあるあるが隠されています。
この歌詞の裏を返せば、つまり「仲良い人の前ではよく喋る」ということ。
うわ、めっちゃあるある~!!……どこからか、人見知りたちの叫びが聞こえてくるようです。
”こんな私”を見つけてくれて、壁を乗り越え、パーソナルスペースに踏み込んできた勇者。
それを、人見知りは「友達」と呼びます。
「ひとりが好き」じゃなくて、「嫌いじゃない」だけ
ひとりは嫌いじゃないよ 気を遣わないから楽だし
何処に行くにも自由さ
何をしてても何とも言われない
…だけど笑えない
出典: 人見知りの唄~共感してもらえたら嬉しいって話です~/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
≪あるあるカウンター:4≫
冒頭の「人嫌い」に並ぶ勘違いふたつめ、「ひとりが好きなのかと思ってた」。
1行目の歌詞が、人見知りの心の声を代弁してくれています(笑)
ぶっちゃけてしまうと、ここが本音でもあるんですよね。
人によっては、ひとりが好きという方もいらっしゃるでしょう。
筆者も、どちらかというと一人行動が好きなタイプです。
しかし、いつもそうでありたいわけじゃない。
ふとした瞬間に、4行目のような寂しさを感じてしまう瞬間があるんです。
仲良くなったところで結局…。
誰かと近づくたびに思うのは
必然の別れに対する恐さ
それでももっと 近づきたくなるのが
ひとりがしんどい私の弱さ…
出典: 人見知りの唄~共感してもらえたら嬉しいって話です~/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
≪あるあるカウンター:5≫
人見知りが、人見知りである由縁。そのすべてのワケがここにあります。
わざと壁を作るのも。わざわざ距離を保つのも。あえてひとりでいるのも。
人間関係には、”別れ”が付きものだからです。
ここ、一番のあるあるではないでしょうか。
筆者が思うに、人見知りの人は、特に「別れ」に対する恐怖心が強いんだと思います。
出会いと別れは、どちらか片方だけというわけにはいきません。
一度出会ってしまったら、いつかどこかで必ず別れる日が来ます。
どれだけ好きでも、どれだけ大切でも、その事実は変わりません。
その辛さや悲しさを味わうのが怖いから。また失いたくないから。
だから、新しい人との出会いや関わりを拒んでしまうのだと思います。
知らなければ、仲良くならなければ、別れも辛くないですからね。
≪あるあるカウンター:3≫
3行目にも、人見知りのジレンマが描かれています。
別れがつらいということを身をもって知っているから、新たな出会いに消極的になってしまう。
でも、出会いを”拒絶”しているわけではないんですよね。
心のどこかでは新しい出会いを期待しているし、仲良くなりたい人も本当はたくさんいるんです。
人見知りは、このジレンマの中で日々戦っているのだと思います。